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2011年10月

2011年10月11日 (火)

2011’ 渓流シーズンを振り返る・2

今回は、今年の「私の釣り」を思い返して想うこと。
 

一昨年あたりから、自身の釣りの“効率の悪さ”が課題だと考えていた。

大きな川でも、ピンポイントを狙い攻めて、結果を出す。 
そんな 「早さ」 と 「的確さ」 が身に付いたら、今後の釣りの展開はかなり変わるだろうと思う。

しかし、「粘り」と「工夫」で仕留められる魚が居るのも確かな事で、ここらの“見切り”が難しい。

 
実はこの事が今の私の釣りの“課題”の正体の一つで、「粘りと工夫」と書くと響きは良いが、
どうしても“無駄撃ち”が多くなってしまうとも感じている。

それでも、一つ一つ釣り方を試して、答えを探すプロセスも楽しいもので、
今年もあくまで前向きに、少しづつでもその課題に向き合って来た。

06_27_11_amago1

今年、好感触で出会った魚達と、その時の釣りを思い出すと。
(“好感触”の意味は後述)
 

狙い場所でほんの数回の竿振りで出てくれた魚も居れば、
しばし粘って、何とか反応してくれた魚も居た。

どちらかと言えば今年は、前者のほうが多かったと思う。
(そもそも“好釣”が出来たのは、大した回数ではないのだけど・汗)

07_06_11iwana  
  
渓流釣りに本気で嵌り始めた頃。
谷のイワナ釣りをメインにしていた私は、「腕より足」の長距離の釣行が常だった。

それは当時の自分が、次々と場所を変え、沢山のポイントを拾い歩く方が、
より多くの渓魚と出会えると思っていたから。

 
程なくして、今の自分では獲れない魚が、歩いてきた区間の何処に、どれだけ居るのか? 
と考えるようになり、歩くよりも釣り方の工夫をする事に意識が向いてきて。
  
 
徐々に歩く距離が短くなり、そしてフィールドが谷から大渓流、本流へと移り、
時にワンポイントでジックリと長時間竿を振る、と言うスタイルになった。

06_16_11_amago1_2

しかし事情が諸々ありで、昨年から今年、そして今後しばらくは、
釣りの時間的余裕が少なくなってしまった。

 
釣り馬鹿の私には少々ツライことではあるが、
時間が短くとも、回数が少なくとも、その中に集中したいと想う。 
 

毎回狙い通りに、短時間でもガン!と良い釣りが出来れば、何も言うことは無いのだけど、
先に述べたように、そんなのは今の私では中々無理なので。

今年は腰を据えて粘るばかりでなく、色々と工夫してみた。 
 

同じ区間に通い、時期・条件の違う日に、魚の反応を観察し、
また、あまり知らない場所に少しづつでも竿を出し、魚の移動を追跡したり。
 
07_12_11_iwana

普段の大川からは離れて、釣りの細かい部分が見えやすい、支流の釣りをしてみたり。

 
そして前記事で書いたように、今年は見知らぬ地で竿を振る機会が多かったのと、
沢山の方々との同行が叶ったおかげで、色々な考察が加わった。 

それらは直ぐに形に見えなくとも、今後攻め方のバリエーションを増やす事に繋がると想う。
 

だがこれは、更に無駄撃ちを増やすことにも成りかねないので、
そこらを整理して、「的確さ」を手にしたいもの。
 

自分自身が今まで造ってきた釣りの考察から、
技術として取り組んだのは、仕掛けのテンション・コントロールだった。  

ここに目を向けたのは、私的には正解だったと思っている。

09_12_11_iwana3タモ径30cm

”テンション・コントロール” 
 
その言葉からは、「誘い」等の所作が想像されるかもしれないが、
私の考えるそれは、それらの動作も勿論含めて、他にも色々な意味合いがある。

これらは枝葉が多過ぎて、一括りの文章表現は難しい。
 
 
具体的な事としては、オモリと目印の使い方を変えてみた(やり方を増やした)。

「魚が安心して喰う」と「魚に喰ってみようと想わせる」 2つの釣り、
私が最近多く取り組んでいるのは後者。
 
魚の好奇心を刺激するイメージで、仕掛けを流れに馴染ませつつ、
ハリに付いたエサを魚の口元に運ぶ。

  
ここに、他の釣り種の皆さんから得たヒントを加えて、今年の釣りをしてきた。

04_18_11_honnryuuamago  

川の様々な条件的要素を読み、魚の行動を予測し、
そこに見合う釣り方を選び、その考察がピッタリと当たって、良い渓魚に出会える。

それが私の場合の「好感触!」と感じられる釣り。
 

理想的なのは、どの時期、どんな場所に出向いても、それを手にすること。

時として「好感触」とは、数や型、または魚質では語れないとも想う。
同時にやはり私は、大きくて格好良い魚に出会いたい。

09_26_11_aki1

結果としての今シーズン。

 
課題のクリアが出来たとは想えないながら、
様々な考察を取り込み、そして出会えた“好感触”が何度かあった。

 
まだまだその内容には反省すべき点も多く、
こんな繰り返しが、この釣りを追求する面白さの一面だとも感じている。

 
今の私程度では、求める姿には遠いのだけど。

少ない機会ながら、僅かでも自身の進歩が感じられたシーズンと成ったこと。

やはり「感謝」の想いで締め括ることが出来て良かったと想う。
 

 

もう一つ、ちょっと別項を。

今年の釣りに衝撃を与えてくれたのは、「外国人選手?」の魚達。

05_23_11_buraun  06_22_11_niji2

大型になると、そのパワーは凄まじいモノがある。

これらを仕留められれば、アマゴ・イワナの良型は、掛けてしまえばどうとも無いような。
そんな感覚と、実に残念な想いを何度も覚えた。
 

コヤツらを釣り上げる際、考察と技を投入したのは、
先に書いたような、読みや工夫が一部にあったのが間違い無いこと。

06_27_11_niji  07_25_11_hourai

出会いに有難う。 でも、ごめんね。

君等の本来生きるべき場所は、ここじゃ無いのだよ。

 
釣りの云々でなく、胸中に去来する、様々な想い。

私はやはり、日本で生まれ育った、「在来渓魚」が好きだ。

2011年10月 4日 (火)

2011’ 渓流シーズンを振り返る・1

今年の渓流釣りを思い返すと、まず記憶に残っているのは、
多くの方々との同行機会に多数回恵まれたこと。

そのフィールドも様々で、手元に残る日釣り券の枚数にも、少々驚く。
 

ちなみに私は、一度でも竿を並べた人、またはその機会が未だ無くとも、
情報交換が出来たり、山渓や釣りの話を交せる人は、
「仲間」 だと勝手に思うことにしている (迷惑かも?・笑)。

08_08_11_itaru2  05_23_11_furai2

ルアーやフライ、テンカラといった、釣り種の異なる方たち。
中でも今年は、ルアーの釣りと並んで竿を振る事が多くあった。
  
  
釣り手が違えば、狙い方はやはり違う。

釣り種の違いのみでなく、
同じ場所で、同じ魚を狙うのに、そのアプローチは実に多彩。
 

季節や条件、その場所の状況、時間帯など、
様々な要素を考慮して、技術を駆使する場面が変わるのだから、
やはり奥深く、そして広い世界なのだと想う。

04_18_11_hanahiro_3  04_27_jyi2  

ルアーの釣りを何度も見るうちに、その世界に疎い私にも、それぞれの個性と言うか。
文章での表現をし難いものが、少しは感じられるように成った(ような?気がする)。
 

釣り種の違う人の所作は、本当に面白く興味深い。 

私からすると、
「そこを狙うのかい!?」 「あんなトコから出すの??!」 「そんな釣り方が?!?」

そんな驚きの連続なのだ。

08_17_11_at 05_23_11_furai1  

狙い方の違いを見るたびに感じるのは、
私自身が、釣り方を固定観念に縛られているような、そんな想い。

 
「驚く」 と言うのは、見知らぬものや、想像を超えるものに出会うから。

釣り方が違うのは、種の違いから当然としても、
狙い場所の違いを見るのは、自分の釣りの組み立て、
釣りたい魚に対して駆使する技術へのヒントにもなった。
 

解っていた事だが、つまりは、
こと渓釣りにおいては、私なんぞはまだまだ全然“未熟”なワケで。

何年追いかけていても、何処までも続く広がりがあるのだと何度も確認し、
次からの釣行では、そのヒントをどう活かそうか?と頭を捻っていた。
 
   

それは私と同じエサ釣りの方との同行においても、同様でもある。
 
 
何処をどう狙うか、オモリは、イトは、仕掛けのテンションが・・と書き出せばキリがない。

釣り種の違いほどの差異は無くとも、釣り方の違いは相当にある。

05_23_11_toyasa  05_16_styn

キャリア、腕前の差はあるにしても、
何時、誰と何処に出向いても、その違いから学ぶ事は本当に多い。

自分の釣り姿は自分の目では見えないのだが、
誰かと一緒の時は、その釣り人を、上流から、下流から、または後ろから前から。
角度を変えて観察すると、同じ場所に立った際でも、
仕掛けの送り方のリズムが自分とは異なるのがよく解る。

 
では、その違いを生み出すのは何だろう?

と考えると、一つには各人の頭の中の「イメージ」。
プラス、そのイメージを叶える釣りの技術力、だろうか。
 

竿を振る際、何処にどんな体勢で魚が居て、どうやって仕掛けを送って、何処で食わせるか。
または、その魚を反応させる為に、どんな動作を繰り出すか。

07_04_11_tamayan  05_02_turisugata

そんなことを語り合う時間もまた楽しいのだが。
 
不器用者の私では、「なるほど!」と思う事はあっても、残念ながら、
まず他の釣り人の考察や技術の真似をする事が出来た試しはない。
 

「技術」と「イメージ」の発生源は様々。 そんな多様なモノを詰め込んだ世界。
 

実際に、同じくエサ釣りの人との同行で、「そう来たか」と唸った場面も多々あった。
 
そんな場面と出会うたびに、思わずニヤケてしまうのは、やはり釣り馬鹿ゆえなんだな。

 
07_11_11_yamaiki

技術の云々とは違い、今年の釣りで、触れずに居られない事がある。

普段の私とはまるで世界観の違う向き。 大勢の仲間と源流のイワナ釣りに出た。
 

美しい山渓に触れ馴染み、持ち帰るのは釣果ばかりでなく、その身に感じる全ての事柄。
 
元々は谷のイワナ釣りから渓流釣りを始めた私としては、
久しぶりにこんな機会に出会い、山岳渓流の楽しさを再認識することにもなった。

目に入るもの全てが綺麗で、空気の心地良さは、こうした場所ならではだとも思える。

来期からは、こんな釣りの回数も増やしたいような、そんな気もしている。

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多様な価値観や志向、そこから派生する釣りとその考え方に触れ、
自分自身の幅が広がると言うか。

釣りの内容だけに限らず、仲間達と過ごす楽しさは、堪らなく良いものだと想う。

 
時に刺激を、そして勉強機会を貰い、出会えた縁と、交流に感謝する。

多くの皆様のおかげで、今年も充実したシーズンとなった。 
あらためまして、ありがとう御座いました!

 
 
そんな気持ちで今期を閉じるにあたり、もう一つ触れたいのは。

今年同行回数の最も多かったコヤツ。

08_08_11_bouzu2  07_18_11_007_bouzu1

未来のライバル候補?の、我が長男坊主。

正直に書くと、コヤツとの時間がまた楽しくて仕方なかった。
 

でも、キミのおかげで、今年は釣行回数も時間も減っちゃったんだぞ? どうしてくれる。

何時の日にか、仲間達と同じく、お父ちゃんを驚かせてくれよな。

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