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2015年8月

2015年8月23日 (日)

父子二人旅 北海道道東遠征・1

昨年の秋に北海道に釣りに行った話を、長男(小5)に聞かせたところ。
分かり易い反応で、ヤツは自分も行きたい、と言い出した。

 

父と子、男旅は私の夢でもあった。
勿論釣り道具を持って。

 

私・「北海道に行ったら、何が釣ってみたい?」

 

子・「カラフトマス!」

 

へぇ~・・・!よくぞその名を即答したな。 
だけど『鮭』だよ? 小学生が掛けたとして、上がるもんかな??

 

Dsc_aps

 

そしてこの日がやってきた。
場所は道東の忠類川。日本のサーモン・フィッシング発祥の地。

私自身、10年ほど前に挑戦して以来、これが2度目となる。

 

朝一番早々、瀬の流芯の切れかけるところで、ドン!と乗った。

 

「ビュゥゥー・・!」 魚が激しく暴れるたびにイトが鳴る。

 

んん~♪ コレだよ、コレ! 楽しいなぁ~!!

 

Dsc_apikk

 

何て美しくて格好良い魚なんだ。
色合い、体つき、顔・・・見惚れてしまう。

 

このオスの背の盛り上がりと言い、鼻曲りと言い。
サイズと掛かった際の手応えもだけど、もう、素晴らしい!としか言い様がない。


よし、あっさりとカラフトマスとの出会いは叶った。

 

こうなれば、後は坊主にも何とか釣って欲しい。
 
 

 

何ヵ所か移動してみるも、どうも反応が無い。

 

最初の場所に戻ってみるか・・そして釣れそうな流れを坊主に教えて、後ろで様子を見る。

 

 

 

少し目を離した際、
「掛かった掛かった!! うぉ~~!!!」 と雄叫びが。

 

振り向くと、竿をグン!と曲げて耐えている。
よぉ~っし、よくぞ掛けた!

 

Dsc_aghg

 

 

事前に教えておいた通り、肘で竿を抱えこみ、綱引き勝負に持ち込んでいる。

 

「全然上がってこないよ~!」 って、そりゃそうだ。頑張れ!!

 

これだけの大きな相手は、普段の遊び場で出会えるモンじゃない。
 
 

 

下流へ魚が走りそうになった時、後ろから手を添えて一緒に引きに耐える。
少し下流にはキツイ瀬が続いていて、そこまで下がられたら完全にアウト。
何としてもこの場所で止めねばならない。

 

あまり手出ししたくはないが、折角掛けた魚、何としても捕らせたい。
自分が釣ってる以上に興奮状態のお父ちゃん。
この手応えを体験させたかった。
 

上へ下へと走り回っていた魚が、横腹を見せた。
よし、そろそろスタミナが切れるぞ・・しかし次の瞬間、またも下流へダッシュ!
最後の抵抗だな?! ここを堪えれば獲れる!
すでに瀬頭が迫っている。余裕は無い!

 

Dsc_agaa

 

数分の後、カラフトマスが浅瀬に横たわった。勝負ありだ。
  

 

よくやったぞ!

 

もう親子で大笑い。

 

これは嬉しすぎる。自分の釣果も勿論嬉しい。
そこに加えて、我が子の奮闘と、満面の笑顔を見たら、感情が倍増されて何重にも嬉しいんだ。

 

どうだ、野生の大型魚は凄いだろう。
出会えて良かったな。 よくも掛かってくれたよ・・。
 

この魚をリリースした後、ふと思い付いた。

 

で、嫁さんに電話。

 

坊主に携帯を渡して、「お母さんに報告するか?」
と言ったら、また嬉しそうな顔して「ありがとう!」だって。
男の子はママに褒められると喜ぶもんだからね。

 

Dsc_kaak

 

 

 

 
さて、難解なミッションは無事クリアした。

 

続行と行きたいところだったのだけど、雨足が強まって来たので、一旦車へ退避。

 

どうしようかな、これは・・・。
私一人ならお構いなしでも、子供が風邪など拾ってもイカンし。

 

 
旅はまだ始まったばかりだ。 

 

そしてこの後、車中で今しがたの武勇伝を熱く語る坊主。

 

「最初は石なんかに引っ掛かったと思ったんだ。そしたら動き出したから、魚だ!って分かったよ。全然上がって来ないんだよね!!」

 

そうかそうか、本当に良かったな。
その顔が見られたら、この旅はもう、大成功かもだ。

 

 

 

・・・続く。

 

 

 

2015年8月22日 (土)

父子二人旅 北海道道東遠征・2

北海道2日目後半戦。

 

無事カラフトマスを釣り上げた長男坊主は、何となく満足してしまった様子。
雨が止む気配はないし、一旦切り上げて、観光に向かってみた。

 

しかし霞掛かった空模様なので、遠くの景色も見えないし。どうもイマイチ・・
小河川に遡上してるカラフトマスを見付けて、しばし眺めてみた。
釣り馬鹿的には、観光より、コッチの方が数段面白いな(笑)。

 

Dsc_atya

 

やはり釣りでしょ、ってことで、10年ほど前に来たときの記憶をたよりに、渓流域に行ってみた。
(しかし覚えが曖昧で、別場所に出てしまったのだが・笑)

 

土地勘が無いし、雨で増水するのは怖いので、小さな川を選んだつもり。
問題は・・ヒグマだな・・(汗)。

 

 

 

ここで坊主が驚きの活躍を。
何と、一投一尾でヤマメを8連発!

 

Dsc_ynaa

 

ほんの数メートルの間で。これはビックリじゃわ・・・。

 

純天然のヤマメなんて、私の普段行ける範囲では、まずお目に掛かれない。
それがここでは、小学生の竿に次々に掛かってくる。

 

年に何回も渓釣りに一緒に行っていて、「今日は3匹釣れた!」とか、「稚魚しか釣れなかったね!」とか。
小学生ではそんなのがアタリマエの普段の釣り。

 

比べても仕方ないけど、北海道、なんちゅう凄い環境なんだ。

 

Dsc_asa

 

 

 

 

 

 

支流に出会ったので、そこも探ってみた。
そしたらもう・・

 

物凄い数のヤマメ稚魚!
過去に見た事が無い、生息密度の濃さ。
仕掛けが水面に落ちると、周囲から何尾ものチビッ子が突進してくるのが見える。

 

あんまりにも凄い反応なので、あえてハリのサイズを大きくしてみた。
チビッ子を掛けたくないからね。

 

だけど坊主は、掛かる掛からないじゃなくて、その猛反応が面白くて仕方ない様子。

 

Dsc_asiy

 

 

本流の淵に、群れるサクラマスが見えた。
こうした支流にも、沢山の親魚が遡上してるのだろう。
その姿を浅瀬で見られないかと探してみたけど、残念、見付けられなかった。
(禁漁魚種なので、釣りの対象とはならない)

 

イワナにも出会えないかと思い、探っていたのだが。
とにかくヤマメ稚魚が多すぎる。
ここは止めにして再度本線へ。

 

Dsc_ksesd

 

 

そして、まだまだ続く、爆釣劇。
ウチの坊主曰く、「1年分の魚が、一時間くらいで釣れる」 だと。

 

また掛かった~! うわ、入れてすぐ釣れた~!
笑いっぱなしの長男坊主。

 

これねぇ・・こんな体験、そうそう出来るもんじゃないよ。
断言するけど、岐阜や長野の渓流では、絶対に無いからね。

 

自然の生産能力の素晴らしさなんだろうな・・。

 

Dsc_asaya

 

サイズはそんなにデッカイわけではないが(デカイのも居るかもだけど)。

 

ピンと張った鰭、色合い、プロポーションは非の打ちどころもない。
完璧な天然魚達。それが次々に飛び出してくる。
ここに潜ってみたら、どれほど夥しい数の魚が見えるのだろう。
   
 
周囲の自然に恵まれた地域に住んでいる、知人の言葉を思い出した。
「俺は釣りが上手くなりたい、なんて考えた事も無いよ。川に行って竿を出せば、魚なんて釣れちゃうからさ。好きな場所で好きなように楽しめればそれで良いんだから、上手いとかどうとか、関係ないのよ」

 

なるほど・・こう言うことだったんだ・・・。

 

Hal

 

春~初夏にサクラマスが遡上し、今は産卵体勢。
そこに川育ちのヤマメたちが追尾している格好らしい。

 

この後はカラフトマス、白鮭と続き、それらを追ってアメマスも入ってくる。
海と川が機能し、そこに息衝く命を育む・・ヒグマやキタキツネも、鳥類も植物もそうなんだな。

 

海の栄養素を山渓に運び、産卵後は親魚は死ぬ(アメマス以外)。
その躯から出る養分が森に染み込み、川苔を育て、それを食べる川虫を育て、そしてその昆虫たちは生まれた稚魚の餌となる。

 

親の体から出でた養分が子に受け継がれ、その子たちは親の顔も姿も知らず、遺伝情報の通りに、忠実に行動をトレースするんだ。
そして海に向かった子供たちは、産卵の為に、またこの河川に遡上してくる。

 

これだけの魚の数を育むだけのキャパが、川も山も海も、その豊かさにあるのだろう。

 
理屈では分かってるような事柄が、ここでは実際にその一部に触れられる。

 

カラフトマスもヤマメも、我々釣り人にとっては、「釣果」。
しかしそれを釣り上げる事、その自然の姿に触れる事で、そこに含まれる意味が感じ取れる、とは言い過ぎだろうか。

 
 
 

 

それにしても。

 

カラフトマスを釣り、同日にヤマメを爆釣する小学5年生・・って、どうよ?
お父ちゃんの小学生の頃は、手の平に乗っちゃうようなオイカワとかを一生懸命に釣ってたんだよ?

 

だけど、その笑顔は最高だ。
まだまだ楽しく釣ろうぜ。

 

…続く。

2015年8月21日 (金)

父子二人旅 北海道道東遠征・3

北海道3日目。

 

初日から雨が降り続いている。
自分は雨男だとやや認識があったが・・どうもホンモノらしい。

 

Dsc_iwaas  Dsc_iwam

 

目的としていた川があったのだけど、朝一ですぐに濁りが入り始めた。
こうなっては仕方がない。
何とかなりそうな場所を見付けては、ヤマメやイワナ、ニジマスなんかと遊んでみたものの、数型ともにパッとしない・・。
逃げ場も分からないし、困ったな・・。

 

Dsc_iwk_2←ヌメリスギタケ

 

道中、キノコが出てるのを見て、ターゲット変更しようかと?

 

でもそれじゃぁ、釣り旅としては勿体無い・・。
釣りのついでに、ちょっとだけ採取とかならまだしも。
 

ウチの坊主の第二リクエストは「オショロコマ」だった。
小学5年にして、北海道で釣りたい魚がカラフトマスとオショロコマとは。
岐阜県在住の小学生で、これは中々言わないのじゃないかな。
英才教育の成果かもしれないね(笑)
 

 

オショロコマとなると、イメージ的にヒグマの巣窟に立ち入る気がして、腰が引ける。
昨日、河原でヒグマの足跡を見ちゃったので、尚更怖い・・とか言いながらも、やはり自分も釣りたいし、出会いたい。
大移動を決意して、山奥の渓へ。

 

Dsc_iwaya

 

まずはヤマメが出てくれた。
そして次も、また次も・・・って、昨日と同じ展開じゃんか?
ヤマメの濃さは凄いなぁ。 十分の一くらい、中部のヤマメ河川に引っ越してくれんかな(笑)。
 

 

婚姻色が出始めて、夏の終わりと言うか、秋っぽい魚体をしている。
キノコの出も、気温・水温も、やはり数週間は早く季節が巡ってるのだな。

 

 
イワナが出そうな場所を狙ってみても、流れの緩い場所は小さなヤマメのナワバリ。
ならばと瀬を攻めると、やはりヤマメが出てしまう。

 

そんな中、ようやく。

 

Dsc_osdrr

出た~・・! オショロコマだ。この独特の美しさ、「宝石」とはまさに。

 

おい、坊主、やはり居るぞオショロコマ。
これが釣れたら希望魚種の2つ目が揃うぞ!

 

しかし、ヤツの竿には相変わらずヤマメが来る。

 

瀬にはヤマメが居て。脇にその稚魚が群れてる。
ならば、オショロコマのようなイワナ属は、何処で捕食してる?

 

オショロコマは以前私が釣った限り、あまり神経質な魚ではないはず。
それこそ目の前にエサが来れば、バンバン喰っちゃう、そんな魚種。



仮説を立ててみた。

 

この渓では、ヤマメが先に飛び付くから、オショロコマの捕食場所まで仕掛けが届いてないんじゃないか。

 

流れの中の岩陰などの一番の底波なら、ヤマメも入らず、静かにお食事が出来る?
仕掛けをギリギリまで沈ませて、底を這うような流し方をすれば・・?

 

Dsc_osdeel

答えはすぐに出た。そうか、そんな事だったんだ。

 

これに気付いたら、もう何も問題は無い。
坊主にこの釣り方を見せ、真似をさせたら出るわ出るわ。

 

一投一尾の爆釣劇、再び。

 

Dsc_ias Dsc_osh

もうね、釣れっ放しとはこのこと。

 

一歩も動かず、投げては釣り、投げては釣り、の繰り返し。
昨日のヤマメも大概だったけど、オショロコマ、どんだけ居るのよ?

 

それこそ川底見えないくらいウジャウジャ居なきゃ、こんな釣れ方しないっしょ??

 

引き続き、
お~!また来た!! よっしゃ~!掛かった!!
笑いっぱなしの長男坊主。 

 

Dsc_iwe

一尾ごとに微妙に色合いが違う。
対象魚の美しさにこの釣りの魅力を感じる人は多いはず。
天然の渓魚は、その美しさが溢れている。

 

小さい魚より、大きな魚が釣りたい。それも間違いない渓釣り人の一つの欲求。

 

それと同じくらいかそれ以上に、美しい魚に出会いたい、との思いも確かにある。

 

殆どの魚が天然の北海道では、どの魚にも輝きが見える。

 

私の知る限りでは、この辺りに居る魚は純天然魚。
ある意味で当たり前のようなこの環境は、私の地元地域ではほぼ消滅してしまっている・・。

 

Dsc_iwws

・・・何尾くらい釣ったのか。
数えてないが、父と子、二人で静かな渓を満喫したのは間違いない。

 

数釣りは卒業したつもりだったけど、昨日今日と、釣れっ放しの時間を楽しいと感じていた。小学5年生では、言うに及ばないだろう。
 
 
 
北海道に釣りに行って、何が良いかと言えば。

 

数は出る。サイズも狙える。美しい魚が居る・・これらも勿論大事ながら、
今となっては稀有な、自然の魚と出逢える環境に触れられること、これが一等一番じゃないかと私は思う。
 

 

その大きな満足感、充実感を、共有してくれた長男。

 

小難しい事はイイから、まずは今回の旅の楽しさを感じてくれたら十分だ。
 

 

ありがとう。 最高の釣り旅だった。
釣りをしてる最中のキミの笑顔、お父ちゃんは釣果より何より、嬉しかったよ。

 

Dsc_kaaz_2

 

また一緒に遊びに行こうな。

 

 

2015年8月 5日 (水)

ヤマメ釣り

普段はアマゴ域の渓流で竿を出す私は、ヤマメと言う魚に馴染みが無い。
どうかな、過去に10回もあるかないか、そんな程度しか釣ったことがないと思う。

 

今回は友人のはなひろ氏 の案内で、日本海側の川に出向くことになった。

 

Dsc_2316aw

ド渇水の様子の本流に、厳しそうな予感・・?

 

かと思ったら、どうしてどうして。 一投目から、アッサリと魚が出てくれた。

 

10~15センチくらいの稚魚も出るのだけど、魚の活性は非常に良い。
これは楽しいね。 今年の釣りでは、反応の出方は最高かも。

 

この調子なら、良い型にも出会えるか?

 

Dsc_2319gg

しかし猛暑渇水の中、鮎釣り人がドカドカと出勤してきた。
好ポイントの流れの中に立ち込まれると、さすがに厳しいものが。

 

それでも、新規の場所でこれだけアタリが拾えれば、もう御の字。
一人で開拓したら、こうはならないだろうから、案内人が居てくれるのは心強い。

 

これと言った緊張感を強いられるヤマメには出会えなかったけれど、何度か通って、川を読めるようになれば、実に楽しい釣りが出来そうだ。
これは良い場所を教えて貰った。

 

釣りながら考えていたのだけど、ヤマメとアマゴ、釣り方に違いはあるか、と。

 

今回に関しては、私はそれを見付けられなかった。
いつもの自分の釣り方で通してみて、それなりに反応は出せそう。
型狙いとなったら、何か工夫が要るのかな。

 

それは来年以降にでも、また足を運んで観察しよう。

 

楽しい一日、友人に感謝。
そして・・朝寝坊してゴメンナサイ。

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