内水面漁業協同組合
渓流での釣りを趣味にするものとしては、漁協の存在と活動の意味は小さくないです。
今回は近年、河川を管理する漁協の活動と、そこで遊漁者として感じることなどを書いてみます。
遊漁の規則についてご存知ない方に向けた部分もあります。
それと本記事では、鮎や他魚種については省きます。
各漁協の取り組みと、それに関係する法律などは詳しくないですので、あまり難しい事はご容赦ください。かつ、以下に書くことは、あくまで私感、私見です。
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「第5種共同漁業権と遊漁規則」と言うのがあります。
私達釣り人は、釣りをするために鑑札代金を当地の漁協に支払っています。
そして漁協が定めた遊漁の規則を守る範囲で、河川で遊んでいます。
簡単に解釈するなら、お金を払うのは遊園地の入場料みたいなもので、中でのアトラクションを漁協が管理していて、ジェットコースターに1回だけ乗るのも、何回も何回も乗るのも良いけど、入場料は一緒、みたいな感じ。
丸一日だろうが、半日だろうが、地元人でも他所から来た人でも、沢山の数を釣れる名人も、初めて渓流釣りをする人も、または一匹も釣れなくても、一般の支払いは同額なわけです。(半日券なんかを導入して貰えると、選択肢が増えて嬉しいです)
河川で釣りをするのに、お金が要ることは、案外釣り人以外には知られていません。
お客さんに楽しんでもらえるよう、アトラクションの管理は一般的に、「放流」と言う形で行われます。もしくは産卵床の整備など、繁殖を手伝う方法なども。
放流には、稚魚、成魚、発眼卵、親魚等があります。
私は良好な釣り場を作るのに、費用対効果を含め、どう言う方法が最も効果が高いのか、分かっていません。
各地の漁協の考え方は様々だろうと想いますし、圧倒的に優秀な放流方法が確立されてるなら、他漁協の追随が起きるはずですから、長年の試行錯誤でも、分からない事が多いのではないでしょうか。
ただし漁協は河川の管理側ですから、前年までの放流方法で残る魚が多ければ継続し、少ないとなれば手を変える等の工夫は必要だろうと想います。
個人的には放流量そのものより、地域ごとの渓魚の個性を損なわないような魚を放流して欲しいです。
どう言った魚を放流しても、功罪と言いますか、賛否あるのは承知しています。
またこうした事を熱心に研究されている漁協関係者も居られる事と想います。
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河川ごとに取り扱われている魚種が違い、鑑札代も違います。
これは釣り魚の種類もですし、管理の範囲や、人やお金の問題等々、要因が色々ありますから、統一できないのは仕方ないです。
庶民の感覚で言わせて頂くと、入場料が安い(と感じる)割に、内容が充実してる(良い魚が釣れる)のが理想です。
自分の好きな魚種に沢山出会える可能性が高いなら、他と比して料金が高くても支払う気になれますし、逆であれば、もう行かない、ってなります。
程度の問題で、良い釣り場、良くない釣り場、高い、安いは個々の感覚判定です。
つまり釣り人のニーズと、遊漁料の値段のバランスです。
釣り人にも個性がありますから、望む成果は人それぞれで、更には経済的状況も、家庭環境も様々。
良い釣り場であっても、遊漁料が高いと躊躇しますし、あまり遠いと何度も行き難いですし。
渓流釣りだけでなく、遊園地でも何でも、どんなサービス体験でも同じことです。
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漁協の活動には公益性があります。
放流魚の管理だけしていれば良い団体とは、私は考えていません。
良い釣り場には、遠方からでもお客さんが来ます。回数は分かりませんが、リピーターになるか否かは、経済的には小さくない話かと。
その人達は遊漁料を支払うので、漁協の収入になるのは勿論、何処かの旅館や民宿を利用するかもしれないですし、お腹が減れば食事処やスーパー、コンビニなどに行かれもするでしょう。
つまり釣り客から派生する、地元への経済効果もある訳です。
一例ですが、郡上市八幡町には街中に「釣り人の皆さん、ようこそ郡上八幡へ」って横断幕があります。
これを見ただけでも、釣り客を大事にする姿勢が伝わってくる気がします。
実際に関東方面の私の友人達が長良川に来る時は、川の近くの民宿に泊まって釣りをして行きます。
私もご飯などを買いに行くと、釣り装備のままレジに並ぶ人に会ったりします。どれだけのお金が釣り人から落ちてるのかは分からないですが、釣り場に魅力を感じる人が多く訪れれば、消費が増えることは確かでしょうね。
こうした事からも、漁協が良い漁場を管理する重要性は高いものと想います。
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遊漁料は中学生以下は無料です(たまに高校生以下無料)。
いつの時代も入門者(初心者)が居ます。それは中学生以下の子供とは限りません。
鑑札には一日券と年券がありますが、初心者がハマるかどうか分からない段階で、高額な年券を購入するケースは稀でしょう。
となると、一日券の値段設定は、結構に重要ではないでしょうか。
釣れるかどうか定かでない、慣れた人でもまるでダメな時だってある魚釣りで、これから入って来る人達に門を大きく開くのは、将来の為にも大事だと想うのです。
これも公益性の一環で、未来の釣り人が生まれないと、河川の釣り関係者全体が困るのです。
その観点から、やたら高額な遊漁料の設定には、個人的には賛成ではありません。
高い鑑札代を払ってまるで釣れなかったら、初心者だったら何回か、もしくは最初の一回で足が遠のくでしょうから。アウトドア、その中でも渓流釣りに参入する若手は、地元の子供はともかく、今や希少なのです。
初心者都合ばかり考慮せよ、などと主張するのではなくてですね。
興味を持ってくれて、これから入って来る人達に、自然の中で釣りをする楽しさを知って欲しい、これが私が強く願っていることです。
少し脱線しますが、釣り人も漁協も、どうしても自分都合を優先する部分があると想うのです。
釣り人は「釣りたい」から釣りをするのですし、漁協には営利団体として利益を考える事が必要です。
釣り人側は「気に入らなければ行かない」と言う選択があります。言葉が乱暴ですけども。
ですが「行きたくない」のではなく、「行きたくなる釣り場であって欲しい」との想いがあるのです。
そう考える釣り人は、ニーズと支出(遊漁料、交通費、他諸々)のバランスが見合っていないとの判断をしてるのです。
漁協の放流も含めた漁場管理、それが多くの釣り人に歓迎されれば、感覚判定でOKが出るはず。
この判定はデータとか言われるような数値とは、多分関係ないです。
ちなみにOKが出る基準は、釣れる魚だけに限りません。
ロケーションや水質、周辺設備やアクセスなど、色々な事柄も含まれています。
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日本全体で少子高齢化が進行していて、山間部になるほどに過疎化も深刻です。
つまり釣り人の数も減り、漁協関係者の数も減っていきます。
ゆえに漁場の管理が年々厳しくなることは解るつもりです。
だからこそ、次世代を取り込む努力が今まで以上に必要だと想うのですが、如何でしょう。
新しい組合員が居なければ、いつか漁協自体が解散することになります。
希望としましては、渓流では一日券で1000円~高くても2000円位まで。ベテランはともかく、高校生を含めた初心者が購入する事を考えたら、私が考える妥当な額は2000円以下です。
ちなみに私の場合では、一日を高校生の息子と釣りで遊ぶのに、2人で4000円以上は出せないです。
一泊二日となったら一人4000円、二人で8000円。これは厳しいと感じる人、多いのじゃないでしょうか。ましてこれから釣りを始めようと言う若手にはハードルが高いです。
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漁協は広報で、どんな魚種をどれだけ放流したかを公開します。
具体名は避けますが、私の知っている中の良くない噂話で、公開されている放流量の水増しって、結構あるらしいです。と言うかあります(確信)。
これは良くないです。客側と管理側の信頼関係が傷付きます。
私は経験上、漁協の放流事業の内容よりも、環境の管理の方が重要だと考えています。私の経験・知識など知れたもので、これは個人的な意見でしかない事はお断りします。
どんなに沢山の魚が放流されても、自然環境が荒れた状態では、おそらく多くの魚は残りません。河川工事が入ったり、土砂災害が起きたりすれば、一時的であるにしても、魚は確実に減ります。
河川の状態は毎年変わるのですし、放流すれば良い、とは言い切れない気がします。
様々な要因で魚が減る事はあり得るのですから、その理由がクリアされない場所に放流するより、何か方法がないかなと、素人なりに感じます。このあたりは積年の放流経験から、良い判断を漁協にはお願いしたいです。
余計な手を出さず、自然に任せるが良い場所もあるのでしょう。源流の隔絶区域などはその一つです。
しかし人工物が多く建設されている現代では、魚の上下流への移動がままならず、繁殖環境が危うい渓流もある訳です。釣り場の管理としてはこうした方向にも目を向けて欲しいとは想います。
漁場を管理する漁協には、釣り人からお金を徴収できる代わりに、魚の増殖の義務が課されているのですから、その取り組みへの評価は、棲息する魚の状態で判断されます。
そこが多くの釣り人の志向に応えている河川は人気があります。
そう言えば、森林の手入れに乗り出されてる漁協もあると聞きました。
山が荒れると、河川もまた荒れるので、広葉樹の植樹をしてるのだとか。
これは効果が見えるには年月を要すでしょうが、理に叶ってると想いました。
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総論です。
渓流釣り人は、大きく綺麗な魚が渓流で沢山釣りたいのです。
初心・初級の方が出向いても、沢山釣れるとは言わずも、楽しめる環境を望んでいます。
しかしその為に支払う遊漁料の高騰は、阻害要因になるのです。
渓流釣りで望む成果を出すには、それなりの技術や知識が要ります。
その為には回数をこなすことが必要なのですが、良い河川が近くに無い人には中々大変なのです。
これは無理であろう希望ですが、流域住民以外にも、組合員になれる仕組みがあったら良いなと。
どの河川にも他所から通う人が居て、そうした外部の意見が取り込まれれば、面倒もあるでしょうが、漁協の発展にはなる気がします。
少子化・過疎化の対策でもありますし、良いと想うのですけどね。
最後に、こんな事を長々書いたところで、私は何がどう変わるとも考えては居りません。
一応は地元の漁協組合員でありますが、1人の意見で事が動くほど、簡単なものでもないです。
渓流釣りは素晴らしい趣味です。
良い環境が残り続け、次世代に受け継がれることを願います。
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