野草の誤食事故・トリカブト
富山市保健所は12日、市内の飲食店で野草を食べた60~70代の男女2人が、意識障害や嘔吐(おうと)、下痢などの症状を訴えて入院し、トリカブトによる食中毒とみられると発表した。2人とも既に退院し快方に向かっているという。富山県生活衛生課によると、記録の残る2013年以降、県内でトリカブト食中毒は発生していなかった。
市保健所によると、2人は今月10日、同市の飲食店で、店主が採取し、調理した野草のおひたしを食べた。残ったおひたしと調理前の野草を県中央植物園(同市婦中町上轡田)で分析した結果、トリカブトと、食用野草のモミジガサが混在していたことが判明。市保健所は店主が間違えてトリカブトも採取したと判断し、同店を12、13日の2日間、営業停止処分とした。
毒性がある植物を誤って食べて食中毒になり、死亡するケースが後を絶たない。昨年までの10年で11人が死亡し、今年も1人が亡くなった。専門家は、食用に似た有毒植物の特徴を知り、採らないでと注意を呼びかけている。
厚生労働省などによると、11人のうち6人の原因はイヌサフラン。今年5月に亡くなった80代の女性も、この植物を北海道の富良野保健所管内で口にしたという。薄紫やピンクの花が咲くイヌサフランは有毒成分を含み、食後2~12時間で腹痛や下痢の症状が出る。重症化すると、白血球や血小板が減り、死に至ることもある。
葉の形が似ているため、ギョウジャニンニクと間違われやすい。イヌサフランにはニンニクのようなにおいがない。
死者3人と次に多いのがトリカブト。神経系に作用する毒性成分を含む。食後10~20分で唇や舌がしびれ、次第に手足のしびれや吐き気が起きる。不整脈や呼吸不全を起こす危険もある。ニリンソウと同じ場所に生えることがあり、間違われやすい。ニリンソウは春に白い花が、トリカブトは秋に主に紫の花が咲く。
軽いものも含めて食中毒の報告数が44件179人と最も多いのが、ニラに間違われやすいスイセンだ。食後30分以内で吐き気や嘔吐(おうと)などに襲われることがある。ニラは独特のにおいが葉にあるが、スイセンの葉ににおいはない。
国立医薬品食品衛生研究所安全情報部第三室の登田美桜(とだみおう)・室長は「最近はスイセンやイヌサフランなど園芸植物による食中毒が多い。同じ家庭菜園で植えて、交じってしまった例もある。一緒に植えず、確実に食用とわかる物以外は食べないほうがいい」と話している。
トリカブトは有名な毒草ですね。
根から葉まで全草が毒で、特に根の部分が強毒と言われています。
こう言った誤食の報道について、私が思う事を書いてみます。
記事のような食事処で事故となると、確かに責められても仕方ないです。
道の駅等で販売されてる野草やキノコの中に毒が混じってる話題も偶に見ますが、これも販売所はもっと厳しくクロスチェックすべきだと私は思います。
それが出来ない(スタッフに判別の知識が無い)なら、販売は止めて貰いたい。
お金出して買う方は、毒を買わされるとは考えないですし、無差別に人を危険にさらしてしまうかもしれません。
利用者側は事故が嫌だから喰わない、のは一つの正解で、野草食に無関心なら、それで良いと思います。
ですが自分で採取してみたいのであれば、事故を起こしたくないからしっかり勉強しよう、もまた一つの正解なんですよね。
世の中の物事は全て、大なり小なりのリスク含みです。
メリット(+)とデメリット(リスク、-)を秤にかけて、プラスが大きいと判断するなら、マイナス面を避けつつ許容して世の中は成り立っています。
このメリット・デメリットは人によって判断基準が違いますので、どれを残して何を捨てるかは人それぞれ。
事故やトラブルで危機だけを述べるニュースは、デメリットが強調されるばかりになりがちです。
「野草を採って食べて、楽しくて美味しかった」ではニュースになりませんから、こちらは表に出ません。これは野草の誤食に限らず多くの話題に言えることで、悪い方のニュースだけで物事を判断するのは一面的です。
母数は確認できないですが、楽しんで野草採取している人が、事故件数に比して圧倒的多数であるのは事実ですからね。
紹介した朝日新聞の2016年の記事によると、野草の誤食の死亡は10年で11件とのこと。
例えば2020年度は熊の事故件数は158件(死亡2件)、交通事故件数は30万9000件(死亡2839件)でした。
多くの人は、熊が出るからと言って山間の住まいから引っ越しませんし、車が危ないからと言って道の無い山の中に住もうとはしません。
単純計算できないにしても、そこには危険だけでなくて、それを上回るメリットがあるからでしょう。
トリカブト(毒)
ニリンソウ(食)
この2種は葉の形が似ています。
両種ともキンポウゲ科の植物で、若葉だと間違え易いかも。
ニリンソウと同じ場所に生えることがあり、間違われやすい。
少し大きくなる頃には、葉の開き方などの成長の仕方が違うのと、春にニリンソウは白い花を咲かせますから、そこまで待てば、間違いは少なそうです。
特徴を見分けられない野草は、手を出さないのが無難ですね。
モミジガサ キク科コウモリソウ属
キンポウゲ科とはまるで違う植物ですね。
最初の記事では、これとトリカブトを間違ったそうです。
確かに、一緒に生えているケースはあり得ますが、葉も軸もかなり違う形。
トリカブトが生えていれば、分かる人が見れば分るはずです。草刈り鎌でバッサリいくならともかく、一本づつ丁寧に採れば、混じりようがない気がするんですが、どうして間違えたんでしょうかね?
早春から初夏にかけて、トリカブトの芽生え期の葉と、モミジガサの葉は酷似しており、中毒事故も多いとして注意喚起している。
記事では「酷似している」と書かれているトリカブトとモミジガサは、私には同じには見えません。似てないです。
中毒事故が多いとの事ですが、この両種を間違えたとは、私は初めて聞きました。
2013年以降、県内でトリカブト食中毒は発生していなかった。
何か、記事の内容が前後で違いませんかね。
このニュースを読んだ人が「モミジガサは危ない」とお感じなら、それはちょっと違うかもね、って思います。
少なくとも私も私の周囲の人も、モミジガサとトリカブトが分からなくて山菜採取する人は居ませんし、誤食事故は起きてないです。
まるで知識のない人が野草を適当に採って食べたら、そりゃ危ないですけどね。
トリカブトが人を殺せるほどの毒草なのは確かでも、知識をしっかり持てれば事故はまず無い。モミジガサは特徴的な方ですし、山菜として優秀な植物です。
ニリンソウの場合も、野草を採集して食すには、勉強が必要です。
ネットが発達した現代、情報だけは誰でも手に入りますが、実際の山を歩いて、実物に何度も触れない事には、それ以上の知識を得るのは無理。
ネガティブな情報が全てでは無く、殆どの場合はその周辺の方が大きいです。
欲しいもの、求める結果があるのなら、相応の努力が必要なのは何事も同じ。
その過程はリスク含みであっても、それを上回る喜びがあるから、苦痛でなく楽しんでいられるんですよね。
澄んだ空気の中、若葉の緑を愛でるのは本当に良いものです。
事故が起きる事は悲しく残念です。
そうなるリスクを下げ、安心安全を高める努力があれば、メリットが最大化されます。
そうして山渓が好きな人は楽しんでいるのです。
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こんにちは。
おかげさまで、私も先日川へ向かう林道でモミジガサをやっと見つけることができました(そのうちブログに書きます)。ただ、葉がだいぶ開いていて少し遅かったようです。
で、その直後にヤフーニュースか何かで、同じ記事を見ました。
葉の開いたモミジガサを見る限り、トリカブトと間違えるなんてどうかしてる、といった感想でしたが、葉が開いていないものは似ているのかな?なんて思いながら読んでました。
飲食店で提供したものの中にトリカブトが混じっていたというのは大問題ですが、その事件を元に「山菜採りは危険だ」という流れになってしまうのは、ちょっと違うかなと思いますね (^_^)
投稿: リコプテラ | 2021年6月 6日 (日) 12時37分
リコプテラさん、こんにちは。
モミジガサを見付けられましたか!
お探しの様子でしたから、良かったですね(^^)
実物を見たら分かりますが、あれとトリカブトは間違えないですよね。
モミジガサは小さくても、トリカブトの若葉とはやはり違います。
ニュースのは、「見間違えた」とか、そういう理由じゃない気がするんですね。
山菜はキノコに比べれば誤食の可能性は低いですから、過剰に危険視するのは違うかな、って思います。
・・ちょっとここに書くのは迷いましたが、ミヤマイラクサのお話を。
木曽水系の御嶽山方面には、道路脇にあれが出てる場所が何ヵ所かあります。
何でもない草むらみたいな場所で群生していますので、あちら方面に行かれましたら、探してみられては、と思います。近くに先般の話題のナンテンハギも出ますよ(^^)
投稿: アイ | 2021年6月 6日 (日) 18時15分