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2022年4月

2022年4月30日 (土)

純ヤマトイワナ

私は主に中部圏の太平洋側の渓流で遊んでいて、この地域のイワナ属の原種がヤマトイワナ。現在では各地で絶滅危惧種に指定されています。

 

放流により交雑が進み、純天然のイワナは中々出会えません。

 

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見た目の特徴として、「背中に白点が無い」(小さい個体には背ではなく体側面に白点があることも)、「体側線上下、主に下部に朱点がある」(出方に個体差あり)。

 

私的にはニッコウ系イワナもしくはその混血種とは、骨格も違うように思ってますが、それは地域の固有性の遺伝なのかなと。

また釣りを通して、ヤマトとニッコウでは、性質(性格?)が違うとも感じています。

 

 

私の場合はヤマトイワナが釣れた際には、あまり深追いしません。「居る」ことが分かればヨシで、その後は何ヵ所か目ぼしいポイントに竿を出すくらいで。

たまたまそこに居たのか、その渓全体が棲息地なのか、そこは見ておきたい。後は時折釣りに行き、その姿を確認しています。

 

Kkyi

純粋な天然種の居場所は今や希少です。

以前某漁協関係で聞いた話で、「ヤマトイワナの保護を広く訴えようとすると、生息地の情報を出さねばならず、止めた」と。

情報公開の良否は、線引きが難しいんですよね。

 

 

ヤマトイワナを、「実際に見て(釣って)みたい」との想いと、「手を出さない方が良い」との想いと、私は両方を持っています。それは所詮はエゴなのかなとも思いつつ。

 

大事にしたい、ならば釣らなければ良い。これは至極ごもっとも。

なので管轄する漁協が禁漁にしている河川もありますね。

しかし釣りが禁止されていない区域では、釣りをするのも、公開も含めて釣果をどうするのも、釣り人の判断次第になっています。

 

 

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ネットでは、希少種の情報も幾らかは探すことが出来ます。

気楽に入れる里川に天然ヤマトイワナを探すのは難しいですが、私自身も幾つか、生息地の心当たりはあります。

おいそれと入渓できない奥地の事はともかく、私が日帰り出来る範囲であれば、その気になれば多くの人が行けるでしょう。

 

私はヤマトイワナに出会えた際には、放流魚の遺伝子の入った魚には無い、特別感を覚えます。天然の魚体の雰囲気は、陳腐な言い方ですが、宝石みたいなもので。文字通りに今や「宝探し」みたいなものなんですよね。(そこに居るヤマトイワナも、DNA鑑定でもしなければ、本当にその地の混じりけのない天然種なのかは分かりませんけども。)

 

私の今のところの結論としては、「出会いたいので探して釣りはするが、多くは釣らない」+「生息確認が出来ても、その詳細情報は秘密」で落ち着きました。

釣れても全てリリース、ハリはバーブレス、イト切れしないように太いラインを使うなど、それなりの工夫はしています。

 

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ちなみにですが、ある所で出会った高齢の方に源流イワナ釣りの話を聞いた時。

「そのイワナは、ヤマトですか?」と聞いたら、

「ヤマトって何だ?」と聞き返されました(笑)。地元のお爺ちゃんにとっては、イワナに区別など無いのでしょう。元々、何処にでも居た魚だったのですね。

 

 

年々棲息が細くなっていると思われるヤマトイワナ。

確かに今でも居る場所には居ます。

この貴重な地域固有のDNAは、これからもずっと息衝いていて欲しいと想っています。

 

 

 

 

2022年4月26日 (火)

山菜シーズンイン

GW近くなると、岐阜県の渓流域では山菜が採れ始まります。里山の河原で釣りの最中に探すようになり、徐々に山奥へと。

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ちょいちょいと竿を出して、魚に遊んで貰いながら。

でもこの時期のメインは「山」です。

 

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タラノメ

 

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コシアブラ

 

ウコギ科の山菜が良い感じ。

 

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コゴミ

 

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これなんか、結構太い。

画像では太さがちょっと分かり難いかも。

 

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ミヤマイラクサ

 

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ハンゴンソウ

 

右を向いても左を見ても、食用の植物がごそごそと。

釣りの年鑑札とは便利なもので、行き先でちょっと竿を出すのに助かります。それだけで日釣り券を購入するのは、正直勿体無いんでね。

今時期に山菜を探して歩きながら、普段はあまり気に留めないような支流域の魚を観る事も楽しみ。

釣りだけが目的だと敬遠しそうな場所でも、山菜やキノコがあることで苦になりません。

行ってみたら意外と良い場所だった、なんてことがあればラッキー。

 

 

標高を上げると、芽吹きはまだこれから、と言ったところ。

残雪のある地域まで行けば、GWからが本番じゃないかなと。

春の山菜は時期限定のお楽しみですので、しばし山歩きで遊ぼうと思います。

 

 

 

 

 

2022年4月20日 (水)

盛り沢山の春渓流

今回もMさんと一緒に郡上長良川へ。Mさんとは2週連続です。

私は同じ人との連チャンは珍しいです。というか、私が押しかけてるのですけど(笑)。

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単独の釣りも好き。

それとは違って、誰かとの同行時、釣り仲間って良いものだなと、毎回思います。

釣れたバラしたと笑い合うのも、道中に会話しながらの釣行も楽しい。

それに他者様から釣りの事も勿論ですし、学べることが本当に沢山あります。

 

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長良川本流のアマゴ達が、ふっくら肥えてきました。

頭が小さくて胴が太い。頭部の2倍くらいの体高があります(個体差アリ)。これが長寸以上に重くて、ナカナカにパワフル。魚の引きの強さは長さより重量ですね。

どの場所も数が居るようで、しかし簡単には出てこなくて、手強い。

 

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郡上の本流アマゴが丸々と太くなるのは、想像ですが、エサの種類と量+水質+水押し等の環境かなと。

春の本流アマゴの主食は小さな川虫だったりして、ミリ単位の虫を豊食しています。

アマゴ釣りのエサとして「ヒラタ最強説」があり、魚がこれを好むのは、捕食の仕方と無関係ではないように思います。

ヒラタを使うと好反応ですが、短く早いアタリが多い。それは普段から小さなエサを食べてる魚の捕食の反応ではないか?

更には長良川では魚がスレてますし、アタリが辛いのはそれもあるかも。

 

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アマゴ釣りはとっても楽しいのですけど、困ったことに、新緑の季節は山菜の誘惑がありまして。

山の芽吹きが始まり、こちらも気になる。山に入っちゃうと、どうしても河原からは離れますのでね。

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現地で簡単調理をするのも良し。

春の山菜は時期限定だし、私はこれが外せないんです。

一掴み採って来て、友人と食事休憩に一品くらいはすぐに追加できるのも有難い。

 

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それと、越年アマゴの観察。

これは今春の釣りのテーマだったワケですが、季節が進み、他の対象へ意識が動いてきました。

だけど他の関心事と並行で、これは今後も続けて行きたいなと思ってます。

 

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産卵後に回復したメスも、良いプロポーションになってきました。早春は痩せちゃってて、まだまだな感じでしたけどね。

 

これを狙って釣るとなると、大事になるのはポイントの見立て。居場所を見付けることが出来れば遭遇率は上がるようで、今年は意識して狙った分、何尾も出会うことが出来ました。

ただ、前に記事に書いた「鱗の消えたアマゴ」は数が少なくて。こちらはまだまだ探して行きたいです。

 

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アマゴには銀毛の強い個体も居て、シラメとは違うような、こちらも非常に興味深い。

移動性が強いゆえか、追跡が難しいのですけどね。それに狙って釣れるかと言うと、私では無理(今はまだ?)。

もっと沢山釣ることが出来れば観察機会が増やせるのですけど、中々・・。

 

 

と、こんな感じで好奇心の向けどころが多くて。

何しろどっちを見ても、どれもこれも楽しいんですよね。やりたいことだらけ、とも言えるかな。

季節が進めばその時々に楽しみがあって、好奇心を刺激できるものたちとの出会いが、渓流釣りには一杯なんですね。

 

 

あれこれ欲張って、楽しい釣行でした。

Mさん、今回も楽しかったです。またどこかでよろしくお願いしますね。

 

 

 

 

2022年4月13日 (水)

春の渓流釣り・迷う季節

やりたいことが多いのは幸せだな、って思います。だけど体は一つだし、時間は有限。

数ある選択肢から、優先順位を振って行かねばです。

 

 

今回は釣友のMさんと長良川へ。

久しぶりの同行で、こんな機会は楽しみです。・・と言っても、ずっと一緒に釣るのでもなくて。

 

並んで竿を出すのも、互いに釣りたい場所へ行くのもアリ。それでまた合流して、状況を交換して、ってそんな感じ。

Mさんは本流一本狙いですが、私は特に春は落ち着きがなく、あっちこっちに意識が飛びがちなんです。

 

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本流域の渓魚にスイッチが入ったようです。

20cm前後くらいのアマゴ達が出てくれました(Mさんは良型を仕留めてました)。

 

本流の魚は賢く、そしてパワフル。難しくも面白い春の本流釣り。私も腰を据えて狙いたいですが。

 

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今は大好物の山菜シーズンでもあるんです。

釣りはやりたい、しかし本流の河原には山菜が少ない。

 

それでも探せばあるもので、これも時期限定ですからね。釣りの集中力が削がれるのは毎年のことで(笑)。

 

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それと今春のテーマとして、越年アマゴの観察があり。昨秋に成熟した個体を狙って来て、これはこれで面白い。

↑のアマゴは口先が伸びて、オスらしい顔付き。多分、稚魚放流の個体かなと。

 

ターゲットを絞った釣りをしてみて、あらためて気付いたことが沢山ありました。

成熟個体を翌年に釣ると、そうでない個体との比較から、考える事が多かったです。ややマニアックな話ですが(笑)。

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漁協の管理河川では、何かの形で魚族の放流が行われます。

砂防堰堤等で上下の魚の交流が途絶えた河川に新しい血が入るには、人工物を作った人間側が放流と言う形で、そこに棲む魚を担保してるようにも想えます。それが良い悪いを言い始めると、色んな意見はあるでしょうけどね。

郡上管内は放流量が多く、殆どの場所で天然魚と準天然魚が混じって釣れてきます。各所に堰堤があり、支流域では魚が越せない規模のものも多いですが、どの区間も渓魚達は息衝いています。

生まれが養殖場か河川かの違いはその容姿に現れていて、また河川ごとに育ち方があるようで、中でも越年個体は未成熟魚よりも特徴が際立ってます。

 

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渓流は、色んな楽しみ方ができます。

河川の規模により、本流~枝沢まで、釣り方も、そこに棲む魚の姿も様々。

 

友人と話しながらの釣りも、単独で釣るのも。周囲の景色も良くて、山菜やキノコもある。

・・まぁ、色々と手を出し過ぎると、どれも中途半端になりがちなんですが(苦笑)。それもこれも興味尽きず楽しいもんだから、何をしようか迷うし、欲が出ちゃうんですよね。

 

アマゴ達が活発になって来た今時期、そろそろ釣りの狙いの中心は変えていこうかな。しかしクドいですけど、山菜が気になるし。それに最近は仲間の集まりも無いので、会えない人が多くて、そんな中での友人との同行機会も大事。

 

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友人との機会も楽しかったし。各所廻って色々な魚に出会えたし。

今後の釣りのテーマはまた考えるとして、そろそろ山菜の山に一日当ててもみたいかな。

 

Mさん、ありがとうございました。またの機会を楽しみにしています。

 

 

 

 

 

2022年4月 6日 (水)

春のアマゴ釣り

息子と私、釣友のしえらさんと、郡上長良川へ釣行です。本支流、何処も良い感じになってきた様子。

朝マズメは別々に釣り、その後合流のプラン。

 

 

その私の最初の魚はカジカでした(笑)。

久しぶりに出会えて、何だか嬉しい。愛嬌あって、好きなんですよね。でも朝の良い時間帯には、本命のアマゴを探さねば。

 

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2つの流れがぶつかる淵の、流芯の脇から。

9寸ですね。中々に良い手応えでした。

 

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こちらは口先が尖ったオスアマゴ。↑のアマゴと比べると小さく見えますけど、これでも8寸です。

 

この日のパターンなのか、どこも流芯脇のヨレがよくアタりました。

 

 

朝からまずまず反応ありますが、アタリが辛い!

活性は高い&警戒心が強い、いよいよ春本場のアマゴ釣り。掛け損ないとバラシの多いこと多いこと。人が攻めますから、魚が賢くなってますね。

 

 

しえらさんと合流し、そこからは3人で入れる場所に移動。

 

ここからは3人で、あそこが釣れそうだ、ほら出た、うわっバラした・・等々、単独の釣行とは違う楽しさがあります。

しえらさんは山菜もお好きですから、道中にそんな会話も。タラの芽はそろそろ芽吹きそう。

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しかし。

誰かとの同行時、申し訳無いことに、私は釣り足が遅いんです。最近では、息子にも少々嫌がられる始末で・・。大体誰と一緒でも、私は置いていかれます。

今後は気を付けよう。折角の同行機会ですのでね。

 

 

とにかく、「ここだ!」となったら、私はしつこいですからね。

それと、釣り上げた魚の観察も好きで、特徴的な渓魚と出会うと、またまた動かなくなっちゃって。

 

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産卵回復個体の尻ビレなんか、もう、見惚れます。このアマゴは各ヒレの色がとても綺麗。

魚体は春にしては痩せてました。まだ回復途上なんですね。

26㎝ほどでしたが、水中で見えた時は、7寸位かと思いました。まだパワーが乗ってない感じ。

山が雪を抱いてますから、冬を残した魚も居るみたいですね。

 

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7~8寸は良い流れに着いていて、あまり粘らずに打って行く方が、勝負が早い。

・・のですが、居ないハズのないポイントで無反応だと、打つ手を探すのに時間が掛かります。で、散々打っても、結局釣れなかったり(苦笑)。

何しろ、入り易いポイントは叩かれてますから、そう簡単には魚が出てくれません。

 

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それでも苦労して結果が出たら、凄く嬉しい。

毎回上手く行かないどころか、良い結果になる方が少ないですけどね。

 

 

今回、ある淵で全く反応がなくて、しばらくあれこれと試してると、仕掛けと釣り方を変えた途端、アマゴが3連発した場面がありました。

掛け損ないも2つあり、沈黙の淵が急に活気付いたみたいに。ふとした気付きのハマりですね。

 

これは偶々上手く行きましたが、あまりに時間を掛けると、仕掛けに魚がスレると私は考えています。なるべく少ない手数で結果を出すのが理想でも、実際にはその判断がとても難しい。

そうでなくても、沢山の魚が居る大場所で、釣れるのはほんの一部。大半の魚は、釣り仕掛けを見切るんですね。

今回のように時折でも良い結果になると、次からの手が増えて、釣果そのものより嬉しかったりします。

 

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息子のルアーも、良いサイズが反応したらしいのですが、掛けられずに悔しがってました。

しばし釣ってから「さっきのアマゴが気になるから、もう一回やりたい」「また時期を変えて釣りたい」って何度も言ってましたから、この諦めの悪さは遺伝かも(笑)。

良いんじゃないかな。そうやって悔しい目を見ながら、いつか結果が出れば、それはそれは嬉しいでしょうからね。

 

 

息子と友人と、楽しい一日に感謝です。

しえらさん、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

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