梅雨明けと夏の渓釣り
全国各地に梅雨明け宣言が出ました。
東海地区は僅か13日間と、過去最短の梅雨だったとのこと。
ってことは、6月にして夏入り??
地域によっては、すでに気温40℃を記録したと言うし。
梅雨の増水で、渓魚達の移動が大きく起きる、はずが。
水源地にまともな降雨の無いままで、何処も渇水模様の本年の渓。今後、どうなるのだろう。
自然の為すことは仕方がないので、状況に少しでも釣りを合わせるしかありません。
植物類は分かり易くて。
ワラビは例年のこの時期より硬く感じます。雨が降ると新たに生えて、気温が上がるとすぐに硬くなりますから。
これを見ると、私の居住地だけでなく、山間もやはり暑いんですね。
私は毎年、夏もワラビ採りはしてますが、この様子だと、終わりが早いかもです。
シオデもまだ採れます。
これも開きかけが多いので、そろそろ終わりかな。
魚達の姿はすっかり夏めいてきてます。
朱点が殆ど無いアマゴ。画像では分かり難いですがパーマークがあり、鱗の感じからして、遡上魚ですがサツキタイプではないです。
良い太さだこと。バリバリ食べてますね。
でも高活性なのにアタリは微妙でした。ある意味、神経戦です。
初夏〜梅雨は例年、渓では割と魚の反応が拾い易い、のですけど。こうも渇水続きだと、テッパンポイントが鳴かず飛ばず、なんてことが起きたりして。
あるポイントでは、アタリが2回あって(バラシ×1、掛け損ない×1)、取れずにその後は沈黙。
そこでちょっと仕掛けを組み換えたら、何と4連釣で外れなしで、自分でもビックリ。勿論、もっと上手くやれれば、数型共に更に釣れるのかもです。
この時は上手く行きましたけど、今後の夏時期は更にシビアになることが多くなり。
アタリすら無い時に、それをどう考えるか。
今回の釣行では、淵はやや魚が底を切って浮き気味、瀬ではベタ底からアタる感じがしました。それに気付くまでに、時間掛かりましたが(苦笑)。
↑この魚は、深場をしばらく攻めて、アタリのないままだったんですが、仕掛けを浮かせたら一発でした。最初は淵底を狙ってましたのでね。
その後も同ポイントから2尾追加しましたから、一つの正解だったんでしょう。
渇水ゆえに深みを狙いたくなるんですが、魚は必ずしも沈んでいない、そんなケースでしたね。ただしこれが毎回同じではないものだから、パターン化はし難いところ。淵底狙いで当たる時もありますし。
こうしたことは可能性として、魚の捕食物(エサ)の種類と流れ方、それを追う魚の位置が関係してるのだろうと。
夏に限らず渓魚は、捕食の為に個体が意識してる視界(視線)があると私は考えています。
ルアーが良い日、フライが良い時間帯、ある種の川虫が当たる時期、釣りをしてると色々あって。更に時々に当たりの釣り方があったりも。
夏の渇水期に釣りがシビアになりがちなのは、魚の態勢に対して、釣り方が合わせ難いから、もあるように思います。
状況から打つ手に気が付き、手応えがあると、厳しい時でも釣りの組み立てがとても楽しくなる。
・・手応えナシで、まるで魚の気配すら感じないことも多いですけど(汗)。
日ごとにも、時間帯でも傾向が違いますね。
高水温下では、冷水性の渓魚の活性が下がるとも云われています。
そんな個体も居るでしょうし、丸々と太い、筋肉質な魚も居るのが夏の渓。全部の魚は無理でも、よく食べてる個体はやり方次第で出会える(ハズ)。
それに今は夏入りと言えど6月。まだ真夏ほど水温は上がっていません。とりあえず今年は、梅雨増水のボーナスステージは無しでしたね、残念ですが。
魚にもタイプがあり、これもまた居場所を分ける一因かと。
↑は居着き魚ですが、私的な判断ではやや移動魚に近い。大淵などで育ち、降雨増水や産卵時期になると、上流へ移動する(多分)。完全な居付き魚は、もっと色が濃いです。
↓はシラメとは違う遡上魚で、色が薄く、角度を変えるとギンギンです。このタイプはおそらく、この時期はあまり一か所に留まりません。それも真夏以降は話が違ってくるみたいです。
遡上と言えば、この時期はコイ科もそうなんですよね。
今年初、尺上ウグイ(笑)。掛かった一瞬だけ、騙され?ます。
ちなみにこの個体は、アマゴ→イワナと出た場所で、3尾目でした。
で、その後はウグイばっかり(笑)。
遡上型イワナも。
渇水なので、活発とは言えないにしても、魚はやはり動いています。
私はイワナも好きで狙ってまして、これまた居場所が掴み難い魚なんですよね。移動性の高いイワナの良型は、尚更難しく感じます。
良型が意外な場所から出たりしますから、油断が出来ません。
ヌメリスギタケモドキ
マスタケ
季節の巡りに非常に敏感なものたち、その一つがキノコ。
梅雨は去りましたが、気温と湿度等の条件が合えば、時期ごとの種が発生します。
すると今まで何処に居たのか、キノコを食べる昆虫が現れ。
それが流されれば、魚がその昆虫を捕食する。
いや、虫に食われる前に、私が採って喰いたいのですけども(笑)。
浮きやすい虫、沈みやすい虫が居て。
魚の方も、ある程度水深を決めた方が、上から下まで見てないで捕食が出来るのじゃないでしょうかね。特に浅い瀬はともかく、水深のある淵では。
降雨の無い6月は想定外でしたが。
魚達は案外逞しくて、結構動いたりしています。
正直、例年に比して今年は、魚が多いとは感じません。
空梅雨とか、猛暑とか、そうした現時点での話だけでなく、昨年、その前年も起きた、この数年続く豪雨災害の跡が各地で回復してませんからね。
それでも元気な魚は居るはず。
夏の厳しさが早くから来そうなのは、ちょっと勘弁願いたいのですが、それならそれで、工夫するところを探そうかなと。
私は渓釣りでは、釣果も勿論大事なんですけど、観察と考察が面白くて。
魚の着き場、捕食態勢、そのタイプ等々、興味が尽きません。
そしてそこに釣りの技術が乗って結果が出ると、たまらなく嬉しいと想っています。
最近のコメント