釣り語り

2023年1月12日 (木)

2023年渓流解禁を控え、振り返る

毎年のこと、この時期になると、過去記録や画像を見返しています。このブログは2010年秋からで、それ以前の画像だと、もう大分懐かしい。

 

2010年は、自身の釣りに大きな変化がありました。

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7月 (1

竿の弾力を活かし、掛けた場所から動かず、良型を余裕を持って止められる、その感覚を得た釣行。釣り道具のバランスと使い方に、手応えを得ました。

この一尾との出会いは、私には大きな前進だったと今も想います。

 

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7月 (2

雨後の長良川本流。

サツキマスと呼ぶには小さいので、モドリ、サボリと言われる、遡上型の魚。

ダム絡みの本流とはまた違う、遡上河川の釣り。

 

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8月

良さそうな流れで反応無し。

立ち位置を変えて、上流側から送り込んだらガツン!

流芯を横切って寄せられず、最後は川に飛び込みました。あれでバラしたら泣くところでしたが、捕れて良かった。

 

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9月 (1

夜明けと同時に竿を出し、掛けました。

秋のオス♂アマゴは格好良い。

淵尻のカケアガリを舐めるように仕掛けを流す。後に、「仕掛けを引く」「流れを咬む」と私が言う釣り方になっていきます(あくまで私的な表現です)。

 

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9月 (2

禁漁前の最終釣行。

ほんの小さな、しかし気になる流れがあり、狙ってみました。

あんな場所に婚姻色のアマゴが居た。しかも一発で出るとは。

当時は手探りで9月の魚を探していて(その後もですが)、良いヒントを貰えた気がします。

 

 

これらの魚たちとの出会いは、よく覚えていて、年数が過ぎても色褪せない思い出です。

 

釣りを続いているとほんの稀に、これが正解だ、との、手応えがあるのです。更に稀に、それが強く感じられる時も。こんな時はとても嬉しい。「発見」ですね。

そうなれば、その手応えの再現性を検証し、応用し、そこで生まれる疑問に対応し、この繰り返しです。日時や条件が違うと、正解不正解が入れ替わったりもしますし。

 

正解を増やし、不正解を減らす、これは経験からの判断力。最初の正解はマグレ当たりでも、何度も再現できたなら、それは実力。

当たりを引くには真剣に数をこなす以外になく、当たりが出ても、再現性を持たせるのは更に数が必要です。そしていつしか考えなくても体が動く、つまり技術になり、更にその技術を磨いていく。・・それが私は思うように行かないわけですが。

少しづつ積み重ねたものが、ある時から見える形になってくる。私の2010年は、そんなシーズンでした。

 

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2016年にはずっと追い掛けてきた考察にキリが着き(終わりじゃないですが)、2020年に「流れを咬む釣り」に新しい発見があり。

これは先に書いたように「当たりを引いた」のですが、そこが完成形じゃなくて、積み重ねが形(釣果)になったことで、新たに追い掛けるテーマが生まれた、のです。終わりなき楽しさだなと思います。

今は、自然条件の考察を深めて、釣りの技術と自然の知識をリンクさせようと取り組んでいます。釣果が全てとは考えていませんが、狙いの魚が取れることで、自身の進歩が確認できるのは確か。

 

私は長く続けてきても、自身が「上手くなった」とは中々実感できません。というより、年数の割に成長がないなと、いつも感じています。

 

 

新たに始まる2023年渓流シーズン。

感動に震える魚と出会い、向上の手応えを得られる、今年もそんな釣りがしたいと想っています。

 

 

 

 

 

2023年 渓流解禁前の下見・1

年明けから渓流釣りを意識し、ソワソワし始めます。

各メーカーから新しい釣り具が出てくるのも、この時期ですね。

 

 

今回、木曽川中部漁協〜恵那漁協管内を廻ってみました。

 

この辺りの河川は多くがダムへ流入する支流。本流は大河木曽川ですが、ほとんどの場所はダム群なんですね。流れのある場所もあるし、ダム湖内でも釣りは可能ですけども。

有名どころだと、恵那漁協管内の付知川ですね。漁協としては鮎に力が入ってる感じです。

私が出向いたのは、小さな沢の幾つか。正直、魚が濃いとは言えなさそうで、いや、そもそも魚が居るのだろうか?みたいな河川です(失礼)。

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近年、渓魚(アマゴ)について、観察をしているテーマがあるんですね。

遡上個体のない環境の、アマゴの生息状況。遡上系と居着き系の絡み。様々なタイプのアマゴと、それらの行動などなど。

 

 

繰り返しになりますがこの辺の沢は、渓魚が居ないか、居たとしてもそんなに多くはないです。

ですが随分前に何度か実際に釣った感じでは、所々にはアマゴが居る。そんな場所の魚は、どんな性格、性質だろう?

ガチで釣果を狙うならパスしますけど、好奇心、ですね。

 

また、木曽川中部漁協は2月の早期解禁です。(恵那は3月)

家から割と近い場所にして、あまり知らないのも確かなので、見てみたいなとも思う次第。

それで出向いてみたんですが、標高を少し上げると、道路がツルツルのアイスバーンでした。あれでは冬季は、釣り以前に奥へは行けないですね。

 

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何河川か見る中で、一尾だけ、魚が見えました。

多分アマゴだと思うけど? 15センチあるなしくらいのサイズが、トロ場で走りました。

なるほど、やはり居るには居るんだな。

 

 

ちなみに以前覗いた際には、カワムツの巣窟みたいな沢があり、アマゴは諦めた、なんてこともありました。

ネットで釣り情報を求めても、ここらの河川の話はあまり出てこない。ってことは・・丸コケするか、もしかして大穴当てるか、かも。

以前どうだったか、自分の感想も大事ですけど、それから経験年数を重ねてるので、今の自分なら場所選択も釣り方も、当時とは違ってくる、と期待したいところ。

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帰り道に別所に寄って、ヒラタケを拾ってきました。

見回った渓流沿いでも探したんですが、残念、見付からず。どこかには出てると思うのですけどね。

 

雨が降らないので、今は冬キノコも厳しくなってきてます。

来週は暖かくなって、雪でなく雨との予報。そうなればキノコには好都合です。次の休みはどこに行こうかな。

 

渓流解禁まで3週間ほどとなり。

2月解禁河川にあと何か所か、下見に行けたら良いなと思っています。その際にキノコ探しも兼ねられたら、尚良しです。

 

 

 

 

2023年1月 8日 (日)

サクラマス(遡上魚)の危機と現代の環境

「サクラマスのまもり方・ふやし方」パンフレット|水産総合研究センター「北海道区水産研究所」

 

興味を惹かれる資料でした。

 

サクラマスがいま、危機的な状況になっています

 

 

太平洋側のアマゴの降海型のサツキマスも、北陸河川においての鮭の遡上が激減していることも事実。

海産の鮭類に何が起きているかは、温暖化や海流や、諸説が唱えられています。ですがおそらく現在の状況は単一の理由でなく、複合的に絡んだ話で、「何か」を変えたら劇的に回復するとか、そうではなさそう。

 

そこで資源回復をしようと、放流を増やそうとの考えもあるわけですが、放流量が増えても、必ずしも魚の総数は増えないことは分かってきてるようです。

ただ、漁協には放流の義務があり、その実績がないと補助金が下りないなど、制度上の話も聞きます。今後さらに研究が進んで、効率の良い増殖法が見付かると良いなと、期待したいところ。

 

それでも資料のように、今時点での調査の結果が出ている内容については、打てる手は打っていかないと、と思う次第。とは言え、私のような一介の釣り人に出来ることは殆どないかもしれない。歯痒いところではありますが。

特定の魚種が減ったら→放流 あるいは→養殖 のような、単純回答ではないと思うんですよね。勿論、そうした取り組みを真っ向否定するのではなくて。

 

 

資料の「4」に放流は種苗を選んで慎重かつ適切にとの項が出てます。

何でも魚を放流すれば増えるものでもありません。サクラマ
スは、川毎に遺伝形質(遺伝子のタイプ)や生態特性(例えば
親のサイズや産卵、降海時期など)が異なっているので、他
の川由来の魚を放流することはそれらの性質を失わせること
にもなります。
また、その他、すんでいる川の環境(水温や勾配、水量、河
畔林の有無など)によって、すめる量や成長にも差が生じる
こともあります。 
元々その川にいる魚を大事に育み、増やしていくこと
が何より大切です
資源が減ったりして放流しなければならない時には、まず、
その川由来の種苗にしましょう。また、その場合でも、何世
代も池で飼われていた系統の種苗はさけた方が良いでしょ
う。

これはサクラマスに限らず、ですね。

私自身はアマゴ域を主に釣っていて、ヤマメ域の事は疎いのですが、漁協の放流事業については、正直、疑問を感じることは少なくないです。全国各地の内水面で、現状の放流魚はどうなっているでしょうか?

 

漁協の放流は増殖を目的としていますが、それは「釣り人が釣る」ことにフォーカスしている現状はあるかと。内水面漁協組合は漁師の集まりではないですから、活動が「游漁」に寄るのは仕方ないかもしれません。

成魚放流やC&Rなどはその形態でもありますね。これらは魚族の繁殖とはまた違う方向性です。

 

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サツキマスやサクラマスの歴史として、氷河期までは全てのアマゴやヤマメは降海型で、その後河川残留型が定着したと考えられています。

 

現代ではダムや大きな堰の上流には遡上できない環境が多く、そうした河川では海と山との繋がりは断たれています。

ところがそのダムや大きな本流に、上流から下降する個体群が居ます。本来であれば海まで行くはずの魚が、途中の水域で成長し、海育ちの魚と同様に再び河川上流に遡上し、繁殖行動をする。下降型の鱒類は河川型よりも平均して大きくなります。また、大きく育つ遺伝子を持つ魚が下降型になる率が高いことも知られています。

 

源流に近い山間部、海からの距離が離れた水域ほど、河川残留型が多くなるデータもあります。これは我々釣り人は誰でも知っていることですね。

一個体が一回の繁殖で残す子孫の数は、下降・遡上型の方が多い(その代わりに繁殖回数が少ない)。良くも悪くも現代の環境は、大型が育ちにくい上流部に、多くの子孫を残す可能性もあり得ます。(遡上が出来ない環境に棲む魚の繁殖については、今回は省略)

 

これらを「現代の魚」と呼ぶべきか判りませんが、その魚の系譜は、元々の地元の遺伝をどれだけ持っているでしょう?

ダムや堰堤の出現で出来た環境で育ち、行われてきた放流事業で生まれた、その子供たちが私達が釣りをする相手なのではないか。私のキャリアでは、河川の構造物も放流もない時代の魚を実際に見ておらず、どうしても想像に拠るしかない部分があります。つまり、分からないことだらけ。

また、現代の陸封型遡上魚が、河川型魚と交配するとして、その子孫はどんな形質になるのか、私は関心があります。勿論、良い意味で持続性の高い魚族繁殖があって欲しい。

 

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種の保全の意味では、河川型でも遡上型でも同じ魚なので、大型の繁殖機会があることは良いことのはず。

ただしこのことは、人の手が入った環境で逞しく生きる数種の命を育てることにはなっても、元々の鮭科の遺伝である、降海と遡上が無くなって良いとはならないです。

 

鮭科の魚が海から遡上し、産卵後は斃死します。この際に海の栄養素が多量に運ばれてきて、その身体が陸上・水中の生き物たちの餌になり、植物も昆虫も、様々なものたちが育っていきます。

こうしたサイクルが閉じることは、自然環境には好影響にはなりません。海から遡上する鮭類には、自然の中での役割があるのです。だからと言って、ダムを破壊するとか、そうした極端なことは現時点では無理です。

 

 

私自身、北海道道東地区に夏に釣りに行った際、群れを成して遡上するサクラマスやカラフトマスを見ました。

河川型のヤマメやイワナの魚影も非常に濃く、海山川の自然の豊かさであろうと。

残念ながら普段の私の遊び場では、あのような魚影の濃さは見たことがなく、群れを成す遡上魚も今は幻になりつつあります。しかも遡上魚減少は、この数年で非常に顕著になったと私は感じます。

 

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私は釣り人ですから、環境の良し悪しの判定として、「自然の生まれ育ちと思しき魚が良く釣れるかどうか」を挙げます。

多くの魚が息衝く河川は、対象魚だけではなく、動植物も含めた自然が健全なのでしょう。

 

資料によれば、「危機的」とまで評されるサクラマスが、環境如何では増殖する可能性は示唆されています。

海からの遡上魚が増えることは、森の生育を助け、他魚種を育むことにもなり得る。

こうした話題を私のような釣り人が考える際、「釣りたいから」も動機の一つで良いかなと想っています。釣りを通すことで、環境を体感できますから。

 

 

 

 

 

 

2022年12月14日 (水)

養殖渓魚の定着率の低さ

養殖場で繁殖繰り返したヤマメ 側線少なく生存率低下の可能性

 

川魚の「ヤマメ」のうち、養殖場で繁殖を繰り返してきたものは水流などを感知する「側線」と呼ばれる体の器官が野生のものより少なくなっていて、放流後の生存率が低くなる可能性があることが国立科学博物館などの研究で分かりました。

国立科学博物館と水産研究・教育機構は後志の尻別川水系に生息する野生のヤマメと養殖場で13代、およそ40年にわたって繁殖を繰り返してきたヤマメそれぞれ30匹について、「側線」の数を比較しました。
側線は魚の頭や体にある水流や振動を感知するための器官です。
その結果、養殖場で繁殖を繰り返したヤマメは側線が退化し、野生のヤマメに比べて側線の数がおよそ10%少なくなっていることが分かりました。
ヤマメの一部は海に下ってサクラマスとなり再び育った川に遡上しますが、側線が少なくなると放流後の生存率が低くなる可能性があるということです。
水産研究・教育機構の長谷川功主任研究員は「養魚場で世代交代を繰り返したヤマメを放流しても期待するほど増えないと指摘されていたが、今回の研究はその指摘の根拠の1つを示す結果になったと思う」と話していました。

 

 

養殖場で継代した放流魚の、河川での定着率・繁殖率が低いと言われていて、ではそれは何故か? 側線の数が少ないとは、具体的な結果が出ましたね。

 

私も素人ながら、放流事業はなるべく魚族繁殖に繋げて欲しいと願う一釣り人です。

代々繁殖行動をせず、人の手で交配した魚達では、放流後に魚族を増やすことにはなり難い、らしい。行動遺伝がどこまで影響するのか分かりませんが。近年の鮭の減少も、これが係わってるのではないかな。

 

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「河川で渓魚を釣ること」のみに特化して放流を考えるなら、成魚放流が確実性が高い。そこに居るか居ないか、の段階は飛ばせますのでね。

成魚放流も一つの放流の形態。近年では過密養殖を避けて、姿形が天然種に近い魚を育て、それを放流する河川もあるようです。

 

 

私の場合は確実性が低くても、自然河川に泳ぐ魚を探すのが好きです。ので、稚魚放流の繁殖・定着があまり良くない事が分かってきた今、発眼卵や親魚等の放流形態で、渓魚増殖が叶えば良いなと。あくまで私の個人的意見です。

釣り切ったらお終いになる成魚(これまた更に定着率は低く、一部が残る)より、河川で育つ過程で野性味を帯びる稚魚の方を、それより有効な方法があるのなら、そちらへシフトして頂きたいと思います。

 

 

花魁アマゴ・漁協の放流事業

時折こうしたニュースを観て、想うことをまとめている訳ですが。

末永く渓流釣りが楽しめて、良い環境が未来に残る事を願っています。

 

 

 

 

2022年11月27日 (日)

渓流オフシーズンのこと・2 〈キノコ採り〉

私の思うに、釣りの上手さへのアプローチは、2方向。知識面と技術面で、どちらも大事で、両輪です。

 

知識の方では、相手となる渓魚と、それを取り巻く山渓の自然。

技術の方は、道具類の使いこなしを含めた釣り方。

それに、意識のあり方かなと。

 

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私はキノコや植物の採集物から自然を読むのを楽しんでいて、そこからのヒントで渓流魚の動きを補足しようと試みています。つまり自然の季節の移ろいと、渓魚の動きの連動性。

これは時間が掛かりまして、意識し始めてから数年で、やっと少しだけ繋がりが見付かってきました。まだまだ分からない事が多く、これからも追及したい。

 

山の360℃の全方向、上下左右を見て歩き、縦横斜めの条件変化を探すのは、難しく面白い。禁漁期にキノコの好ポイントを見る目を養っておけば、それは渓流シーズン中にそのまま使えます。

 

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渓流釣り禁漁期の10月は、キノコ類の発生が多くなります。

山の地形、季節、植生、標高差等々、渓流の周囲の知識を増やすアイテムとしては、私が今まで触れた中では、キノコは非常に良いです。

植物、昆虫、岩石など、他にも自然を観察し、知識を増やすルートはありますね。私の場合はターゲットがキノコになっていて、これには「食の楽しみ」が付いてくることが大きいです。

 

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キノコ探しは、を読むのが面白い。

闇雲に探し回るより、を観て、場所を予想できた方が効率が良いし、楽しいです。

「キノコ探し」を『渓流釣り』に、「山」を『渓の流れ』に置き換えると、意識の向き方が非常に似ています。

 

取り組み方次第で、限られた時間で成果を求める、効率化の意識が鍛えられるように感じます。

山を全面歩き尽くすのは時間的に無理ですから、ある程度は選択が必要。またキノコは良い発生状態の期間が短く、同じ山同じ場所では、また次回に、とはなりません。ベストの時を逃すと、その日その年はそれでお終い。

渓魚でも「今」でないと出会えない、刹那的な場面が多いです。同じシチュエーションは2度は無いですから。それにこれも同じく、河川の全ての流れを探り尽くすことは無理ですね。

 

効率化と書きましたが、私は採集と渓流釣りをやるので、時に集中力が散漫になりがち。他ごとは考えず、釣りなら釣りだけに集中した方が良い場面もあると思います。要はベターを選択する判断力と、意識の切り替え方次第だろうと。勿論、そこには技術も要ります。

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のんびりと楽しむのも良し、全力で集中するのも良し、私は後者が好きです。

でも休憩を入れて、綺麗な自然を眺めてホッとする時間があると、今まで見えなかった山の景色が見えたりもします。

 

渓流沿いを歩いている際に見える山は、実際に歩いてみると印象が違います。

河原で見た流れと、山から見下ろした流れは、同じ場所であっても違う気付きが得られたり。

経験から知識が増すこともですし、オフの間も山渓に触れられ、足腰を使うのも良いなと。

 

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キノコ採りはとても楽しい。休日を心待ちに、ワクワクする感覚があります。

しかし私の場合は渓流シーズンの方がその感覚が強い。キノコの山を徘徊するのは、それが禁漁期の楽しみであり、次シーズンに繋がるからです。

 

 

「渓流釣りが上手くなりたい」そう考えて、ずっと続けています。

 

釣りを通して、忘れられない興奮と感動が欲しい。

美しく格好良い、野生の大型渓魚が釣りたい。

その出会いの為に、釣りが上手くなりたい。

加えて、好きなロケーションで、好きな釣り方で、釣り以外にも山渓の自然を楽しみたい。

 

何をどうしたら、上手くなれるのか。

 

こうした自身の意志は、言語化した方が良いと私は考えています。

頭の中で文章に出来ないものは、分かっているようで分かってませんからね。

最後の「何をどうしたら」の部分は、その前文の、自身の求める上手さを決めないと答えが探せないのです。

 

 

 

 

 

渓流オフシーズンのこと・1〈鮭釣り〉

「渓流釣りが上手くなりたい」そう考えて、ずっと続けています。

 

釣りを通して、忘れられない興奮と感動が欲しい。

美しく格好良い、野生の大型渓魚が釣りたい。

その出会いの為に、釣りが上手くなりたい。

加えて、好きなロケーションで、好きな釣り方で、釣り以外にも山渓の自然を楽しみたい。

 

 

何をどうしたら、上手くなれるのか。

釣りの出来るシーズン中は色々試せます。ではオフは何をしたら良い?

 

渓流釣りは一年の3分の1は禁漁期。4ヶ月は長いですね。

オフシーズンにも、何か渓流釣りに絡める、それ自体が楽しくて、真剣に取り組めるものはないか。

 

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そこで現在選んでるのは、山のキノコ採り。それともう一つの楽しみが「鮭有効利用調査」、鮭釣りです。(今秋も鮭釣りに行きましたが、思うところがあり、記事をアップしませんでした。)

 

キノコは山の自然観察、鮭は釣り方の工夫、それぞれ渓流釣りと繋がります。

 

 

鮭釣りは渓流釣りと近く、私的には同質です。アマゴもイワナも、渓魚はサケ科ですしね。

鮭を釣るための技術的な操作は渓流釣りに応用が効き、また渓流釣りでの技術は鮭釣りに応用できます。

 

鮭釣りをやるようになり、私は渓流釣りに通じる学びが沢山得られたと感じています。ただ、回数が稼ぎ難いのがツラいところ。

 

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河川に産卵のために遡上した鮭は、エサを摂りません。実際に釣れた鮭を捌くと、胃袋も腸も中身は空っぽ。正確には河川に入る前、河口域近くの海で真水に触れる頃から、採餌しないと言われています。

 

ではどうやって釣るのか?

それは仕掛けの流し方、食い気の無い魚への誘い方ですね。

 

文章表現は難しいのですけど、鮭の目の前に、流れよりもややユックリと、「来るぞ来るぞ・・」的に送り込む感じ。

流れなりに竿を送る・送らない、仕掛けを張る、止める、意図的に浮かせる・沈める等、コントロール次第で反応に差が出る。

前提として、鮭が居るだろう場所を想定し、仕掛けを流します。これらは普段の渓流釣りにも通じるものです。

 

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それに鮭釣りは何と言っても、相手がデカくて、力強い手応えが魅力。

掛けるまでの工夫も面白いですが、掛かってからの引きが凄い。ヤリトリの勉強にもなります。

鮭釣り自体が楽しめて、渓流釣りに活かせるものが見つかれば、私には一石二鳥以上です。

 

 

おこがましいことを書いてしまうと、私は鮭釣りでは、参加者の中でどちらかと言えば「釣れる方」です。

でも私などよりずっと腕の立つ人は、沢山居られます。そんな方にお会いするたび、見て、聞いて、勉強させて頂きました。これは普段の渓流釣りの現場では、中々無いことです。鮭釣りは何人も並んで釣るので、釣れてるとすぐ分かりますから。

 

どこの調査河川も、何尾上がったかを公開していて、全体の釣果を確認できます。

毎回とは言えませんが、私の釣獲数は、平均の上を行っています。釣り場で出会った人から、釣り方を聞かれる機会も増えました。

 

これは渓流釣りから学んだことが活きていると感じますし、他者様からお教え頂いたことも含め、私なりに海から遡上した鮭の性質を研究した成果だと思います。ただ別に、他者様と比べて、どちらが釣れたと言う気はありません。私ではまだまだ鮭釣りは、分からないことばかりです。

 

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鮭は近年、日本近海での漁獲量は減少傾向です。故に河川への遡上数も減っている。

今秋、北海道千歳川は、鮭の遡上が非常に良かったとのこと。本州の鮭もそうなって欲しいのですが、私の知る河川ではやはり?

 

幸運にも私は、鮭の遡上が好調の時にこの釣りを始めました。・・その後、丸ボーズを何度か喰らいましたが(汗)。

鮭釣りはとても楽しい。そこで得た感触を渓流釣りに転用して、シーズン中も楽しんでいます。オフシーズンの釣りものとしては、技術面がダイレクトに渓流釣りに反映されるのが鮭釣り。他魚種でも同じようなことは起きるのかも知れないですが、私は見付けられていません。

渓流釣りが上達すれば、鮭釣りも上手くなる。そしてその逆も然り、かと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

2022年11月 9日 (水)

渓流散策と晩秋キノコ

急遽予定が無くなって、ならばと山へ。

この時期の渓流で、魚達の越冬場所が見たい。その近くでキノコ探しです。

 

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まず1ヵ所目。

 

ここは何度か来ていて、見える範囲だけで10尾以上は姿が確認出来る場所。

この画像の中にも、泣き尺位のイワナと、他にも3〜4尾は見えました。(画像中央下の木の陰に泣き尺が居ます)

 

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2ヵ所目。

これまたいつも魚が見える場所です。淵尻に6〜7尾、頭に3〜4尾居ました。私が見えない場所にも、多くの魚が居たことでしょう。

 

この2ヶ所はおそらく間違い無く越冬場所で、今後は更に魚が集まるはず。

まず淵を見て、前後の瀬や枝沢も見に行きました。

 

 

 

春先の低水温の頃の釣りでは、淵やトロ場の緩流が狙い目。水が温むと共に、流れの効いた瀬にも魚が移動していきます。

今後は寒さが増し、流下するエサも水量と共に少なくなる。そして魚達は流れの弱い深みで越冬します。つまり春とは移動の方向が逆。

 

全く同じでなくとも、今時期と水の温む頃は、魚達の居場所や動きが似ているのではないかと。ただしこれは、渓の居着き型の話ですが(シラメや銀化の魚達はまた別)。

 

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春先の釣りでは、同じような規模の淵でも、よく反応があったり、あまり無かったりします。

この理由は想像で、色々と心当たります。

 

上流から降りる個体が、止まるポイントは何処か?

地形的な条件、日照や湧水は?

今回の散策の目的は、それらの考察の構築(&確認)でした。特に春先、越冬場所が掴めれば、釣果が期待でき、その後の移動も読みやすくなる。

あわよくば、産卵後に生き延びた良型アマゴが見たかった。それが叶えば、考察が一層厚くなるところですが。

 

 

私が思うに、渓流釣りはイメージングが大事。

いつ、どこで、なぜ、渓魚の行動はどうなっているのか。

自然のことには完全な考察も、完璧な技術も中々無い。それを少しづつでも解析したい。好奇心と探究心、かな。

実際の渓と魚を見ながら想いを巡らせるのも楽しいものです。

 

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まだ今は越冬体勢ではなく、ライズしたり、流下物を捕食する姿が観察出来ます。竿を持たないゆえか、見飽きません。

今は瀬に着いている魚達も、徐々に淵に沈むでしょう。そして渓は雪と氷に閉ざされる。

 

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正直、渓魚観察の為だけに車を走らせるのは、ちと億劫。ですが私には、キノコ採取という楽しみが。

私にとってキノコ採りは、元は渓流釣りから派生。山の自然に触れ、学ぶアイテムでもあります。山の地形などの条件を知るには、釣りからの視点で見え難いものが見える気がしてます。

 

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雨が降らないので、山は乾燥が進んでます。それでも晩秋型キノコたちが出ていました。

 

雪が降ると、殆どのキノコも終了します。そしてあっという間に、来シーズンの渓流解禁が近付いてくる。

今回の考察を実践するのは、来春。

 

今しばし、晩秋の山渓に楽しませて貰おうと想います。

 

 

 

 

 

2022年11月 5日 (土)

北海道 千歳川の鮭遡上

45万匹が遡上 圧巻のサケの大群「ちょっと多すぎる、びっくりするくらい」北海道 千歳川

 北海道の千歳川にサケの大群が戻ってきています。

 

 なぜ今年はこんなにも多くのサケが千歳川に帰ってきたのでしょうか。

 

 千歳水族館 菊池基弘館長:「稚魚が海へ旅立ったときの海の環境(海水温や海流)が非常に適していたのではないか、環境がよかったので生き残ってそれが戻ってきたと」

 

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鮭遡上が好調なのは良いニュースですね。

これが千歳川だけでなく、北海道全域、もっと広げて全国的な現象であれば、更に良い話題かと。また、そうでないのなら、海水温や海流では遡上数の好調が説明が付きません。

私では何が起きてるのか分かりませんが、良いモデルケースとして千歳川の遡上好調を解析して、今後の鮭資源の回復、向上となるのを期待です。

 

 

主な道県におけるサケの放流数と来遊数及び回帰率の推移

このところ、鮭の回帰数は全国的に減少傾向です。

サクラマスやサツキマスも不漁が続き、海育ちの鮭鱒類には心配なデータが。

 

現代は養殖サーモンが流通の主役になって、食卓には負のインパクトは少ないかもしれません。

ですが自然環境で生まれ育った鮭科の魚達が減少するのは、やはり良い話題ではないですね。

今後、千歳川のように多くの鮭の遡上が見られると良いなと想います。

 

 

 

 

2022年10月27日 (木)

渓流釣りの嘘?情報

つい最近ネットから、少々「ん??」となる情報を続けて観ました。

それで想うことを書いてみます。

 

・・・・・・・

 

「釣り人の話は、両手を縛ってから聞け」との格言。

これはあながち間違ってないですね(笑)。

両手を広げて魚のサイズを示すとき、実物よりも大きくその手を広げる人って、結構居るみたいです。私も気を付けよう。

 

逃げられた魚は、その後脳内で成長することがあるようで、時間と共に話が大きくなる。

「こんなにデカかった!」って両手を広げる様は、釣り人あるあるのご愛嬌かなと。

 

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直接の知人でも話が大袈裟になったりするのですし、これがネットの情報だと、真贋不明なものも少なくないです。勿論、事実を載せてるものも多いですけども。

 

 

幾つか例を。

 

過去に実際に経験した話で、ネット画像のパクリ、がありました。

私が釣り、画像をアップしたところ、それをコピーして無断使用された、というもの。気付いてないだけで、そんなことは結構起きてるかもしれません。

 

何処かの誰かが釣り上げた魚画像を、「私が釣りました!」と別所でアップする、と。

「良い魚だ!」って言われたいのかな。ウソで賞賛されても、嬉しくない気がしますが。

 

著作権の侵害はいけません。

ネット上の画像は、個人でコピーだけなら適法ですが、それを他所で使用するのは違法です。こうなると、「釣り人の話もご愛嬌」とも言ってられないですね。

 

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「釣果の過小紹介」もあります。

釣れたのに、「釣れなかった」との報告。加えて、釣れたと報告しても、場所は隠すではなく、偽るとか。

 

釣れたことを人に教えたくない。それは分かります。

好釣の情報が出れば、人が増える。不釣の話で逆効果を狙うなら、それもアリ。

 

 

あるホームページで紹介されている釣行記は(発信元は個人でなく会社)、その地を知る私からすると、描写が現場と違うと気付きます。これは釣行記録と言うより創作、もしくは実釣を元に脚色されたのだな、と。

この場合だと、そこで使用されてる画像も、本当にその時に釣り上げたものなのかも分かりませんね。

これもアリなわけですが、「×月、〇漁協管内」とまで書かれたら、実録だと信じる人も居るかも。

ネット発信においては、想像上のストーリーをアップしても問題ないですのでね。なので読み物として面白いかどうか、それで会社のホームページにアクセスを集められれば成功なのでしょう。

 

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私のブログでは伏せるものもありますが、釣行記録などに関しては創作はしていません。

でも釣り上げた魚と釣行内容を全て紹介するのではないし、何㎝の魚が何尾、とも書いたことがないので、過小報告と言われれば、そうかも。場所の詳細も出してませんしね。

どこでも大なり小なり、情報の出し加減は調整されてるのじゃないでしょうか。

 

キノコ情報をネットで探すと、それこそ場所の秘匿は渓流釣りの上を行きます。親子でも生え場は秘密、なんて言われたりで、身内にさえ明かさない話を、公開はしないですね。

 

 

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自分の成果を紹介するのも、誰にも言わずに仕舞っておくのも、それは自由。また何の目的で情報を出すのか、ネットに限らず人それぞれです。

幾らかの誇張も矮小化も、どれもアリ。

「驚きの白さに!」って洗剤のCMとか、何とかの専門家の話などを見れば、公のメディアの広報でも眉唾な話は珍しくない。

 

出てる情報を鵜呑みにするのは、私は避けています。これはアウトドアに限らず、公的な情報元でも誤りはあり得ますし、意図的に偽情報を出してるケースも結構あるわけです。素直に聞いて良いもの、良くないものが混在してるのが実情かと。

発し手からの情報を、受け手がどう処理するか次第ですね。

 

 

2022年10月12日 (水)

秋の渓魚観察とキノコ採り

禁漁期になり、渓魚の繁殖行動が見られないかと、出掛けてみました。(初めにお断りしますが、その画像はありません。)

 

渓流沿いを歩いて、魚を探します。前日までの雨で、河川は増水中でした。私にはキノコ探しと言う別の目的もあり、禁漁期でも山歩きは続けています。

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まずはある支流。

・・居ました。

瀬の流芯の脇に、婚姻色のオス♂アマゴ。

しばし見ていると、それより少し小さいメス♀が。これはペアでしょう。

 

そこに別のオス♂も居ました。

このオス♂に、先に見えた大きな方の個体が、激しく追って攻撃しています。

 

背鰭を立て、口を開けて、他のオス♂を威嚇する姿。まさに繁殖準備のアマゴでした。

 

釣りたいな~、と思ったのは正直なところ(笑)。

 

 

いつまでも見ていられる光景。嬉しい気持ちになります。

おそらくはその場所で、産卵が始まるかと。追われた方のアマゴは、その際の乱入狙いですね。

私はホッコリして眺めてましたが、魚達は必死でしょう。沢山の子孫を残して欲しいものです。

 

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・・・・・・

 

また別所で。

ほんの小さな、普段は水量の乏しい支流。

 

落ち込み脇のタルミに、居ました。まずまずのサイズのアマゴ。

こちらはまだペアが居ないようです。

しばしして、見えなくなりました。更に上流に向かったかな。何処かでお相手に会えると良いのですが。

 

 

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今年の渓流釣りは終わりましたが、渓魚への関心は無くなりません。

繁殖準備の魚が確認出来れば、また来年以降も楽しみが増えます。来期は今回見廻った河川にも竿を出してみよう。

 

オフシーズンにも渓流に出向くのは、私は有意義だなと思ってます

限られたシーズン中の休日に探り切れなかった渓も、見に行けますし。

 

魚が見えると、それでまた色々考えるわけです。勿論、見えないところにも居たでしょうけども。

あの場所だったら、どう狙おうかなとか。家でのイメトレと違って、実物がそこに居る。竿を出さない故もあり、何処に居てどう動いているとか、そうした観察もできます。これがシーズン中なら、別の意味で目の色が変わるところ(笑)。

 

増水中なのに姿が見られたのはラッキーでした。

魚達が無事に産卵でき、また来年以降に再会したいものです。

 

 

 

 

 

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