渓流釣行

2022年9月28日 (水)

2022’ 渓流最終釣行・後編

2日目、

初日(前編)の感触から、候補地を考えました。

 

・・・・・・

 

好ポイントが連続する区間。

しかし昨日と同じく、無反応が続く。一通り攻めて、稚魚以外のアタリ無し。厳し過ぎないかい??

 

選択失敗かな・・ちょっと心折れそう。

諦めるか・・でも納得いかないので、戻って再挑戦することに。

 

 

その際流れの中に、まずまずのサイズのアマゴが見えた。

やっぱり居る。

 

仕掛けを調整し、立ち位置も変えて攻め直したら、ようやくアタリ! ・・しかし空振り・・・・。

 

だけど、ヒントが手に入った。

立ち位置をまた変えて、攻める。

 

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やっと出たアタリにアワセると、尺上イワナが。

細身だけど、良型に届いた。ありがとう、出てくれて。

 

 

・・・・・・・

 

更に狙うと。

 

小さく、でもはっきりしたアタリが、竿先から伝わる。

アワセた次の瞬間、掛かった魚が下流に猛ダッシュ!

 

来たね!

 

下には行かせない、と体勢を取ろうとしたら、乗っていた石が崩れて、まさかの転倒!?

 

ヤバいヤバいヤバい、早く早く!

竿を持ち直したら、ハリは外れてない。

 

転倒時にテンションが無くなって、魚はそのままそこに居た。

もう一度竿を絞ると、今度は上流ヘダッシュ!

 

凄い元気だ。だけど今度は体勢は十分。下流を取ればこっちが有利。

偶然にも、転倒したことで、魚との位置関係が入れ替わった。

 

 

重いな。これはデカいぞ。

 

なりふり構っていられない。川の中に立ち込み、もう下がらせまいと、竿を曲げて耐える。

緊張と興奮でドッキドキ。息が上がり、膝が震えそうになってる。

落ち着け、持久戦なら大丈夫だ。

 

 

徐々に抵抗が弱まり、魚が浮いてきた。

 

噛み付きそうな顔が見える。緊張の一瞬!

 

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よぉぉっしゃ、獲った!!

 

いやいや、よくぞ出てくれた!

諦めなくて良かった~。

 

昨日の魚より、更に体高のある魚体。

秋の魚にしては珍しいほどに、パワーとスピードを感じる魚でした。「ありがとう!!」と大声が出ます。

 

さっきまでがあまりに静かだったので、竿に乗った感触が最初は信じられなかったほど。

 

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顔付きも色合いも、サイズも申し分なし。

この魚は嬉しい。釣りが厳しい時ほど、1尾の印象が強まります。

 

昨日今日と、厳しい日に連続で当てられて。場所選びも釣り方の工夫も、満足感ありです。

 

 

 

自分で散々攻めた区間を、更に狙います。すると。

 

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婚姻色のメス♀。

 

・・・?

さっきまで、良型の気配が薄かったのに、どうしたこと?

 

 

これは秋には特にあり得ることで、「時合い」かなと。

一日の中に何度か、そうしたタイミングがある気がします。

この時合いを読む為に、あらゆるヒントを探すのですが、私には非常に難しい。

 

 

 

紙一重。

泳ぐアマゴを目視しなかったら、諦めて移動したかもしれない。(でも見えたアマゴには相手にされず・・)

 

今回は粘って粘って結果が出ました。同じ区間を行ったり来たり、手を変え品を変え。

自分が先行者みたいなもので、何か違う事をしないといけません。

普段だったら、立たないだろう位置に立ってみたり、やらないだろう事を試したり。

それが今回はタイミングと合致した、のかなと。

 

たまたまかも知れません。でも先程まで無反応だった区間で、連続で良型が出た。見切るが正解か、粘るが正解か、今回は後者でしたね。

釣り方の工夫もで、普段やらないだろう釣り方がハマった、今後に繋がる好感触です。

 

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思い返すと、今年はこの「戻って釣り直す」で、何度も好釣していました。

時間帯が違うと魚の反応が違う。これは多分確かで、何尾か自分で釣った後の場所でも、別の魚が出てきたりします。

では何故に最初に釣れなかったのか? 時間を空けて、何が変わったのだろうか?

 

 

ちなみに、転倒時に脛を岩に打つけて、後で見たらアザになってました。

でも釣りの最中もその後しばらくも、痛みは全く感じません。アドレナリン効果、でしょうね。

 

 

 

この後は、気になってた場所を何ヵ所か探り。

これにて本シーズンは納竿です。

 

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全体的には厳しい釣りでしたが、こんな魚達に出会えたら、もう言うこと無し。

 

 

良いシーズンでした。

沢山の魚にも、自然の移ろいから様々なものに出会え、学ばせて貰えました。

 

また来年もそれ以降も、楽しんで行こう。

感謝の気持ちで終えられた、素晴らしい最終釣行でした。

 

 

 

 

 

2022’ 渓流最終釣行・前編

最終幕は一泊二日です。

今回は前編・後編の二部作。

 

 

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深夜から車を走らせると、道中、ウサギを4羽も見ました。これだけ出会うとは、珍しい。吉兆だと良いな。

 

山奥が冷え始めて、エサを摂りに降りて来たのかも。

 

 

・・・・・・

 

淵に通る白波の流芯。

 

右岸側は反応なし。

次は左岸を狙い、少しづつ位置をズラして打っていく。

 

 

ほんの小さなアタリが出た。

一瞬間を置き竿を煽ると、幅広の魚体が翻った!

 

首を振りながら、そのまま流れに乗って、下っていく。

下流は荒瀬、落とすとマズい。

やや強引に竿を絞り、動きを止める。しかし深みから出た魚は最初の走りですでに淵尻の肩にいて、下へ下へと行こうとしている。ここは勝負だ。

 

 

デカいな。

 

これは上流に泳がせるのは厳しい。

魚を止めつつ、自分がその下流側に移動。

 

流芯に魚を誘導し、水流に乗せて一気に寄せる!

 

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よぉぉ~し、獲った!!

 

出てくれたね~、婚姻色の鼻曲がり。

 

寄せる際の厳つい顔付きは、何度見ても一瞬緊張感が増します。

そして取り込んだ際の安堵感と嬉しさが。

 

 

 

朝一番のこと。

最終釣行の〆には、上出来。

ありがとう。この魚に出会えたら、さして未練なく竿を納められます。

 

美しさと格好良さを備えた魚体。プロポーションも良し。

 

 

撮影して、サッとリリース。

後で「サイズ見てない」と気付きました。まぁ、良い魚だった、それで十分。

 

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後は今年何度か入った場所や、お気に入りポイントに挨拶して、今シーズンはお仕舞いで良い。

 

 

挨拶とか言いながら、竿は出します。まだ朝だし、追加の魚も狙って行こう。

 

そんで2尾目の秋色を掛けたものの、バラシの大失態。好印象のうちに、止めときゃ良かったな。などと(笑)。

 

 

掛け損ねて姿が見えた魚もいて。

〆で良いとか考えたくせに、悔しいもんだから、何とか獲れないかと頑張りましたが、ダメ・・。

最後の最後まで手強く、楽しませてくれます。

 

 

楽しいのは確かですけど。

9月最終は、釣りはマコトに難しくて。反応あるだけ良い方。

よくぞ朝一番には出てくれた。日中なんか、まるで捕れる気がしないくらい厳しい。が、魚は絶対に各所に入ってるはず。

で、頑張ると、たまにポロッとアタって、でも逃げられたり・・。

何とか尺クラスのイワナが一本出てくれましたが、こちらはまだ夏っぽい個体でした。

 

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道中にキノコや山菜を集めるのは、最終釣行でも変わらず。

厳しい釣りに集中しろよ、とは思うのですけども。

 

シーズンを通して山渓の自然を観察し、そこから釣りを考察するのは、とても面白いです。

 

今年は秋入りが早かったのですが、その後は冷え込みが緩やか。つまり季節が足踏みしている。

こうしたことは、キノコ類には顕著に出ますね。秋のキノコの発生がやや止まり気味です。

 

 

 

キノコの発生を毎年見ていると、どんな場所にどんな気候で、出る出ないがある程度は分かってくる。

これはその日までの条件の移ろいを現わしていますから、私はそこから魚の動きを予測します。・・それが中々当たらないですけども。

とにかく、外れても何でも、思い付く限り数撃って、傾向を探してるのですね。

 

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経験から、季節進行は秋の渓流釣りに影響が大。

降雨後に冷えるか、暖かくなるか、これは魚の動きに関係している(多分)。夏までとは、違う見立てが要るのじゃないかな。

 

良いタイミングなら、夏までと同じように釣っても、秋の魚は出てくれたりします。ところが大抵はそうではなくて。

降雨で魚が動くのは確かですが、秋の釣りには水が増えたら良いとは限らず。また、朝夕マズメのような、分かり易い時間帯が当たるばかりでもない。

気温水温の低下が始まると、秋モードに魚が変わるのですが。それも個体差があって、方程式は見当たらないんですよね。

何かありそうで掴めない、オバケを相手にしてる様な秋の釣り。

 

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もう繁殖行動が済んだアマゴも居ました。

居着き型ですね。婚姻色が失せかけています。

これらの中に、産卵後も生きる個体が含まれているはず。画像の個体はおそらく3年魚なので、ここまでかも。また来春、再会出来ると良いな。

 

 

四季折々、魚達も周囲の自然も、刻々と姿を変えています。

これらを見て、知って、知識として重ね、釣果に繋げていくことが、どうやら私の考える「上手い釣り」になるようです。

 

状況判断からの選択がタイミングに合って、釣り方の技術が乗ると結果が出る、と思うんですね。私はここを追求したい。

 

 

 

初日を終えて。

朝一は奇跡なのか偶然なのか、ガッチリ掛けた。

いや、場所選びと釣り方は良かった、としておこう。

しかしその後がよろしくない。状況は大体分かったが、明日はどうしようか?

 

 

 

 

2022年9月21日 (水)

息子の竿納め・秋色狙い

計画外の、9月親子釣行でした。

色々と学生も大変そうで、息抜き?になれば良いなと。

 

息子は婚姻色の大物(♂)を釣りたいらしい。そう簡単ではないですが。

何にしても、息子は今年最後の渓流です。

 

 

・・・・・・

 

あるポイント。

 

右岸側から徐々に打っていき、立ち位置を変えて左岸側ヘ。

 

多めにイトフケを出し、底掛かりスレスレくらいに送り込んだ仕掛けに、重みが乗った。

 

 

底石を噛んだ? いや、違う。

アワセをくれると、くすんだ体色の魚がもんどり打った!

 

 

よぉーっし、出たね! 

 

下流の瀬に入られると、ちと厄介。 

すぐさま少し下流側に移動して、ヤリトリ開始。

 

 

しばしして、魚体が浮いてきた。

水面を割るその時に見える、魚の顔付きと色合い。

緊張と興奮の取り込み!

 

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獲った!!

 

無事に取り込めて、喜びに頬が緩みます。

 

 

 

下流で釣っていた息子を呼び、「出たよ~!!」。

 

どうだい? 秋色は格好いいな。

こうやって魚を観察し、親子で語らう時間も良いものです。

 

やっぱ、ここらに居たんだ。今回はゴメン、私の方が出会えたよ。

 

我ながら、場所とタイミング(気候&時間帯)の読みは上手いこと当たってくれました。これは私の経験からの判断。息子が少しでも今後に参考にしてくれたら嬉しいです。

 

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この魚に出会う前に「ワンチャンあるかも」な場所に入りましたが、撃沈。この「あるかも」な可能性の判断が、私はよく外れるんですね・・。

何処打っても、それらしき反応がなくて、狙いの魚が居ないんじゃないかと思うくらいでした。こりゃ厳しいなと。

 

予想を外した時、それは判断の誤りなのか、対応力不足なのか。多分両方、かな。

当たる時は当たるのですけどね。出会いの確率をもっと上げたいところです。

 

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秋の渓流釣りは、厳しいことが多い。魚が中々口を使ってくれなくて、数型揃えるのは難しい季節です。

まして禁漁前の連休中、釣り人がドッサリ来て、プレッシャーはとても高い。

 

 

秋に限らず、狙いの魚の気配が乏しい時。

それでも粘って結果が出れば、その感動はずっと記憶に残ります。

 

ですがやっと出た反応を取り損なうこともあり、これまた忘れられません。また、悔しい目を見ると、いつか上手く行った時の喜びも大きくなります。

苦労した方が感動するし、嬉しいんですね。

 

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色目の濃い居着きイワナも。

今年出会ったイワナの中では、お気に入り度が高め。

 

これは婚姻色のように見えました。日陰の魚よりも、もっと赤茶けたような色彩。

この他にも数尾、ややサビたようなイワナが出て、秋の装いを始めたのかなと。

 

小淵の流れ込みの脇の、小さなスポット。「こんな場所にこの魚が」って感じで、掛かった時はビックリ。

これまた印象に残る魚です。私は出会えた魚の姿形もですし、意外性があると印象が深まります。

 

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息子は最近はルアーがお気に入り。

思うように釣れないようですが、頑張ってます。

 

やっと反応した秋の良型が取れず、悔しがってました。

これは私も見ていまして、淵の中ほどで、婚姻色の魚が僅かの距離、ルアーを追いました。そして2度と出てこない。

 

 

まず反応を出せた。では次はどうする?

今シーズンは残念だけど、また来年以降に挑戦だね。(実は私の方も、せっかくの秋色の反応を2度もハズしました・汗)

 

息子は秋にしては幾つかの魚が見えて、厳しいなりに楽しかった様子。

いつか狙いの魚に届いたら、もっともっと嬉しい時間になることでしょう。

 

 

ところで、確証の無い話ですが。

ルアーを追う秋色渓魚は多分、エサ釣りでも反応するんじゃないかなと。

ガン無視の魚は、余程でない限り、釣法が何であっても難しい気がします。ルアー有利とかエサ有利とか、そう言う問題では無いような・・?

 

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私は釣りをしつつ、キノコを探したりはいつも通り。

 

今シーズンここまでに、山菜キノコの発生と、自然の季節の移ろい、それと魚の動きを観察してきましたが。

キノコも植物も、魚の居場所も動きも、もう今は完全に秋。

後は冷え込みにより、残り僅かな渓流シーズン中に、どんな変化があるか?

 

まだ夏を引いてる地域もあるでしょうから、別の観察も出来ますが、私の中では今年の季節の追跡は釣りにおいては終わりました。

今後は季節の変化の観察は、キノコ採りに向かいます。

 

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ツキヨタケ(毒)を見付けました。

シイタケと間違う誤食事故が多いそうで。

今回のツキヨタケは、遠くからのパッと見、シイタケぽく見えなくもなく。あらためて私も気を付けねば、です。

 

 

 

息子は学校のことなどが忙しそうで、一緒に遊びに出るのは止めておこうと思ってたのですけども。

やはり行って良かった。

楽しい時間が出来たこと、良い魚達に出会えたこと。

今回も渓に感謝です。

 

 

 

 

 

 

2022年9月13日 (火)

厳しい秋の釣り

いやはやキツい日を引きました。

先回の釣りで、想像以上に秋が進んでいたので、今回はその続きで秋探索です。

言い訳ですけど、気候から釣り辛い条件だろうとは考えてました。

 

 

反応の出方がもう。

秋特有の、小さく短い、非常にアワセ難いアタリが出ます。盛期のスレたアタリとも違うんですよね。

タイミング次第では、ガッチリ掛かるのですけどね。秋反応には毎年頭を悩ませます。

それでも反応があるだけヨシで、好ポイントで何も起こらないなんてザラ。

 

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アマゴたちに散々嫌われて、でも優しい良型イワナが出てくれたり。

そのイワナの反応も鈍くて困る・・。こんな日の一尾はホッとします。

 

 

先回は秋入りが顕著で、今はどうも季節進行が足踏みしてる感じ。

 

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キノコたちの発生にさほどの勢いがありません。幼菌が少ないですし(今回の場所では)。

それでも確実に山に秋が来ていて、見られる種類が夏から切り替わっています。気候の変化にキノコは敏感ですからね。

 

 

残暑を引く今、雨後の一時は涼しく、晴れれば日中は気温が上がります。

河川の水量が増え、その後落ち着くと、秋は魚の反応が辛くなりがち。盛夏以降は水量もですし、水温の上下で魚の動きが大きく変わるように思います。良い方のタイミングに自分が合わせるのがマコトに難しい。

 

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概ね、山渓の様子は予想通りでした。

そして予想以上に魚の反応が遠い・・。

 

 

予測があるなら何で、そこに釣りに行ったんだ?って話なんですが。

ポジティブな方の予想もあったんですよね。

季節は足踏みしつつも秋が深くなって来れば、そのことで動く魚が居て、移動の出鼻に当たれば、この時期ならではの好釣になる事があるかも、と。先回の釣りが、予想も含めて好感触だったのでね。

 

 

上手いこと釣れると、一つ謎が解けたような感覚が得られます。それで喜んでいると、条件違いになるとまたしても、解けない問題が出てくる。同じ日、同じ条件はないので、それはそうなんですけども。

当たりの方の確率を上げたくて、手持ちのあらゆるアイテムを総動員して読むのですが、今回は当てられませんでした。正確には、予想は概ね合ってたけど、その状況に応じた釣りの力が不足でした。

 

 

「ここは居るでしょ!」なポイントで、しばし粘るも、アタリなし。

諦めて移動しようとしたら、水中に良型が泳ぐのが見え、やはり無視されてたのか・・とかありました。

この時は魚が見えましたけど、普段でも多分、同じことがそこら中で起きてるんですよね。悔しいが、狙い目はまるで見当違いではない、としておこう・・。

 

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外れたとはいえ、良型イワナには出会えたことだし。

 

手応えとして、秋進行が現地を見る前に予測できたのは良かったかな。細かい事は現地を見て確認しないと、ですしね。

 

季節を知る目安としても追っている山菜キノコは、時期の収穫物でもあり、こちらはまずまず集められました。

 

 

もう次の釣行の予測は始まっています。天候と気温の移ろいから、次回はどこでどうして釣ろうか。

そんな事を考えているのも楽しいものです。

 

 

 

 

 

 

2022年9月 7日 (水)

秋・季節進行と魚の動きを読む

増水気味の渓。

白泡の立つ淵の、端の方から順番に打っていく。

 

波立ちで川底は見えない。

仕掛けを調整し、深めに探った時。

 

 

「重み」が竿から手に伝わってきた。

一瞬間を置きアワセを入れると、魚が落ち口に突進!

 

 

掛けた!! この感触、間違い無く良型。

 

川底を伝うような泳ぎ。だがイワナじゃない。これは秋の魚だ。

 

 

しばし白波の中でヤリトリして、体力を奪う。

 

チラリチラリと赤黒い魚体が見える。

 

頃合いを見て、波気から浮かせて寄せる!

 

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よぉぉっし! 獲った!!

 

9月初頭でこの成熟度。この時期にここまで進んでいるとは、予想外でした。

魚体の感じは、最終形態まであと一歩、でしょうか。

 

 

ありがとう、今年も婚姻色の魚に出会えた。秋にしか見られない、魚体の色合いと雰囲気。

これは嬉しい。独特の感動が成熟した魚にはあります。「やったぞ!」って声が出てしまいました。

 

 

血眼で追い掛けていた秋色渓魚。

でも私は釣りの狙いとして、以前ほどには意識しなくなりました。

 

出会えると嬉しい。しかし繁殖を控えた成熟体をそっとしておきたい気持ちもありで、ちょっと複雑。最近は後者の想いが強くなってきた、かな。

 

さっと撮影して、リリース。元気な子孫を沢山残してくれよ~!

 

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早い年だと、お盆明けあたりから婚姻色を帯びる個体が現れます。

が、秋色の魚は居ても中々出会えなく(釣れなく)て、存在が確認し難いんですよね。

それでも今は少しばかりでも、それが読めるようになりました。(あくまで少し)

 

 

8月から9月頭くらいまで、夏キノコのチチタケが多く出る山があるのですが、今年はお盆明けで発生が止まりました。雨が降った割に、終わりが早いな?

猛暑は引きずらなかったし、もしかして、秋が早いのかも。と考え、ある渓を探ってビックリ。

 

そこでは魚達が秋準備を整えてました。勿論、魚には個体差があります。同じ渓にも、まだ夏色の魚も居ることでしょう。

 

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イワナも釣れますが、こちらはまだ姿の変化はないです。それでもこれだけ季節が進んでいれば、動きは変わってきていて。

夏以降のアマゴやイワナは、それまでの季節のような釣り方では、反応しないことが増えてきます。

 

 

某釣り名人の言葉。

「ある川は釣れる、でも別の川は釣れない。

 と言う人は、いつも同じ釣り方をしている。

 それでは釣れたり釣れなかったりするのは当たり前。」

 

これは川の違いもですし、季節や条件にも言えますね。

確かにその通りで、私は釣れたり釣れなかったり・・。自分なりに工夫はしてるのですけどね(苦笑)。

 

 

 

秋色アマゴ狙いなら、当たり河川で通すのもアリですけど、移動しました。良い魚に出会えた事だし。他の場所の状況も見ようと。

 

増水傾向は何処も同じく。

お盆明け頃からは、雨ごとに涼しくなります。

移動先の魚は、先の渓よりは秋が浅い感じ。河川ごとに状況が違うのは、秋口は顕著ですね。

 

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こちらもイワナが増水で元気。

夏痩せから回復中の魚達が、良型混じりで出てきてくれました。

 

 

先の話で言うと、居そうなポイントに仕掛けを通しても、何も起きず。

あれこれと釣り方を工夫して、やっと反応が出たり。その見極めが難しくて、時間が掛かります。

 

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細身の遡上型。肌色がくすんできてます。

このタイプはおそらく、黒ずんだ婚姻色になりますね。

 

 

先の渓と同様、今回の好反応は波気のある淵。

浅い瀬は当歳魚が入っていて、これまた今はそっとしたい感。

 

 

淵が良いとなっても、ダメな時はダメ。

そんな釣れない時の言い訳を少々。

 

秋の成熟個体がポイントに陣取ってる場合、タイミングが合わないと、中々口を使ってくれません。

未成熟でも、移動モードの魚も難しい。

それをどうするか・・?

 

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ここでは秋キノコが始まってました。少し夏キノコも残ってます。

ハナイグチなどイグチ類。これらが発生するなら、やはり気候は秋。秋キノコが本番になると同時期、アマゴの繁殖行動の始まり。それは間もなくやってくる。

 

 

今シーズンは時期ごと地域ごとに、山菜&キノコの発生と、渓魚の動きを観察してきました。

前々から、これら自然界のものたちの連動性というか、山渓の季節進行を見てきて。

 

朧げながら、「釣りを予測する材料」が幾つか見付かった手応えがあります。これが先に書いた、「読み」が今までより少し利くようになった部分。

水中の魚は釣り上げるまで状態観察するのが難しいですが、陸上のものたちは、季節の巡りを教えてくれます。

 

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私の釣りの技術自体は、そんなに大したことはありません。

でも。同じ渓釣りのフィールドで、食用植物を探すことには、少々自信を持っています。

その季節ごとの知識が、ようやく釣りの考察とリンクし始めた、といったトコロ。

 

 

 

記事では飛ばしましたが、良さそうと思い移動した先で、完全無反応の撃沈を食らったりもしてました。

状況が読めても、それで釣果が出ない事には、自分の判断が正解とは言えず。

それに不慣れな地域では、例年の状況も、その時までの季節進行もすぐには見えないし、何処でも通じる考察の完成はかなり遠そうです。そう簡単じゃないからこそ、良いんですけども。

 

 

難しい状況を打破する知恵と技術のバリエーションも欲しい。それらを意識しつつですが今は、判断力を上げる方に注力してます。

これが私には大層面白いんですね。釣ることだけでない山渓の楽しみを追うことは、結果として渓魚の状況理解にも繋がります。それに旬の食材の採集は、それ自体が楽しみですしね。

 

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秋色の魚に出会えたことで、今シーズンも一つ達成した感じもします。これで〆ても良いくらい。もう禁漁になっても、安心と言うか?

 

これからは釣果も大事ですけど、竿が出せる期間内は、構築中の考察を深めて行きたいなと。

 

残り一ヶ月を切った渓流を、楽しく釣りたいと想います。

 

 

 

 

 

 

2022年8月31日 (水)

渓魚秋入り時期の釣り

朝晩涼しくなり、秋めいてきたこの頃。

釣り場選びが難しくなる季節です。

 

普段はあまりメインで入らない場所をセレクトしました。

 

 

 

アタリが出たので竿を煽ったら、まさかのアワセ切れ・・。

水中でもんどり打った魚は、余裕の尺上じゃありませんか。

何てこった? イトに傷があったのかな。悔しいが、気を取り直そう。

 

仕掛けを新品に張り直し、更に狙ったところ。

 

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良型イワナが掛かりました。よしよし(さっきの魚より小さいけど・・)。

この様子なら、まだ出るのじゃないか。

 

しかしここからは、アタリがあっても掛からず、出ても当歳魚。

しばし場を休ませることに。

 

 

次のポイントで。

 

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良い体躯&顔付き。まだ夏色の格好いいアマゴ。

色合いは夏でも、口先が尖り、秋のオスになりつつです。

 

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この後、先のイワナポイントに戻り、立ち位置と狙うスジを変えてしばし。

 

今度はメスでした。

お腹が卵塊で膨らんでます。こちらも色合いは夏で、でも成熟しつつ、ですね。

 

 

先回の釣りで各所見廻り、渓魚の秋入りの状況を観察して。その感じから河川を選び、ここでは夏色渓魚がまずまず。

 

 

 

それで次の候補地へ移動したら、反応がキツく、選択失敗・・。

 

やはり河川ごとに状況が違います。魚が秋入りし始めて気難しく、時間帯や気象の変化もあり、私ではこれらの読みがどうにも。

 

この時期に、居るはずの魚に喰わせる技術力が足りないんだよな、って毎年同じことを。

当たりも外れも見ておけば、次の予想の材料になるから、良いのだ。と、目一杯の言い訳をしておきます(苦笑)。

 

でも時期ごとの魚の着き場所をどれだけ見付けられるかは、渓流釣りでは大事です。

今時期だと、移動モードの魚が止まり易い場所は、必ずしも捕食ポイントではない場合がある(・・と思う)。

 

 

外れ場所は見切り、更に移動。

 

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移動中も楽しみがあります。

何がしかの収穫物を探すのは、それ自体が楽しく、季節の巡りを知るヒントにもなる。山菜キノコ採取を「釣行の一部」と私が認識する所以です。

 

気温が下がってきて、秋のキノコ本番が近い。その頃には渓魚が秋色に染まります。これらが自然界では同時進行なんですね。今はまだ、夏キノコが頑張っていますが。

 

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ミズの実もそう。

これが出る頃、その地域のアマゴの秋入りが始まるようです。

魚にも他の何にも、地域差と個体差がありますから、見ておいた方が良いなと。

 

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婚姻色の出始めた遡上タイプ。パー割れが確認できます。

 

この魚はちょっと「してやったり」で。

ある好ポイントで、イワナばかりが続けて釣れたのを見て、急遽ポイント移動して出会いました。イワナ達にヒントを貰った感じでしたね。

「ここにイワナが着いてるなら、〇×な場所ならアマゴが出るんじゃ?」って。

 

良かれと思い、移動して正解になることも、外すこともあり。

今時期は、外れの出現率が私は高め(汗)。なので当たると素直に嬉しいです。

 

 

 

ちなみに、↑先のアマゴ達も、パーマークが一部縦割れしていました。これは移動性の高いアマゴに、夏頃からよく現れる特徴ですね。

このパー割れには、私は個体の観察対象として関心があります。おそらくこれは、魚の生まれ育ちと関係してますから。

 

居着き型アマゴだと、パーマークが割れずに縦伸びし、クッキリ・パーのままで婚姻色に。パー割れ個体はブナ模様になりますね。

 

こうしたタイプ違いの魚が、どんな状況でどうしたら出てくれたか、これを経験として集めるのが面白いです。

傾向はあっても、例外が必ずと言って良いほど現れて、渓魚の個性観察は興味尽きません。

 

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イワナはアマゴとはまた違って、移動性の高い低いは、体表の具合や腹部の色に現れたり。

この個体はその意味ではやや移動性の低い、居着きの良型イワナ。

 

アマゴより産卵期が遅いので、婚姻色の出たイワナは、シーズン中には中々出会えません。

 

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今年は釣行ごとに本支流、色んな場所を廻ってきました。

そのお陰か今のところ、猛暑の時期も、秋入りの今も、運良く魚達に出会えています。・・とか言ってると、そのうち撃沈喰らうかもですけど(笑)。

 

ただしダメなポイントは夏以降は本当に厳しくて。例年、お盆明け~9月に入る頃に、苦戦の釣りになりがち。

これは釣り方も大事ですけど、個体差と地域差を読めるかが、かなり重要じゃないかなと。

 

 

「釣りたい河川」か、「釣れそうと予測できる河川」か。

「好きな釣り方」か、「釣れそうな釣り方」か。

 

ある程度の状況把握と予測はしますが、私の場合は、最初に入ったポイントで反応を見てから、その後の釣りの展開を考えます。その為に、事前に複数の候補地を計画に入れて、最初に入るのは「一番良さそう」と考えた場所。

「好きな河川で、好きな釣り方でジャンジャン釣れる」なら最高ですが、そうは甘くないですのでね。

「良さそう」な場所を選ぶのは、蓄積したデータであり、学んだ知識であり、経験からの勘みたいなものも、何でも総動員です。

 

 

 

今回はこの時期にしては楽しい釣りでした。

本格的な秋に入れば、アマゴ達の喰いが今より更に低下傾向になるでしょう。

自然条件と魚の居場所と釣り方の予測で、残りのシーズンが楽しめたら良いなと想います。

 

 

 

 

 

2022年8月25日 (木)

秋の入口 夏休み釣行

ここ最近、そこそこ雨が降りました。

空気が冷えて朝晩が涼しくなり、夜は秋の虫が鳴いています。地域によっては、渓魚(アマゴ)の産卵の準備&移動の時期ですね。

 

今回は連休で釣りです(短いですが、私の夏休み)。そこで心待ちにしていた増水。前夜は興奮して、遠足前の小学生状態に(笑)。

 

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ウロコの皮下埋没が始ってます。間もなく完全なヌメリ肌になるでしょう。

 

私はこのタイプのアマゴが好きです。サイズ関係なく、出会えると嬉しい。

 

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肌はヌメリ系でなく、パーが割れ、秋準備のアマゴ。

 

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これは婚姻色が出始めて、ブナ模様が入り掛け。

 

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夏よりの遡上タイプ。こちらは秋っぽさはまだ、かな。

でもパーマークの縦割れが入っています。

 

 

河川ごと、タイプごとに姿の差異があり。成熟度でもまた変わって行きます。

渓流魚は個性豊かだなと、複数河川を同日に釣ると、あらためて感じます。

 

 

 

魚達が秋入りする頃。

これからしばし、良型渓魚達の居場所が非常に掴み難くなる。毎年恒例の、釣れない言い訳をしがちな季節(笑)。

 

夏を残す魚と秋に入る魚、コンディションの違うアマゴが相手。

河川(地域)により、秋入りは結構ズレますけども。

今回は時間に余裕があったので、いつも以上に各所を廻ってみました。

 

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イワナは産卵期がまだ先で、雨が降って気温水温が下がると、割と元気に出てきてくれます。

アマゴは夏以降は、必ずしもそうはならない・・ようですね。

これらも地域差があり、その理由の一つは気候だろうと。

 

 

楽しみにしていた増水ですが、最初の河川は想像以上に反応が鈍かったです。

ならばと、予定を変更して、別所ヘ。

 

 

場所変更で幾つか当たりを引けて、楽しい釣りが出来ました。

しかし更に別所に様子見に移動したところ、こちらは最初の河川並か、それ以上にキツくて。

 

やはり場所次第でかなり状況が違う。良いデータ取りになりました。

 

 

釣果期待なら、この夏から秋への切り変わりを読まねばです。ただ、その読みが難しい・・。勿論、釣りの条件が良くてもそうでなくても、釣りたい河川を選ぶのもアリですが。

 

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このイワナは我ながら「してやったり!」な出方をしてくれて、嬉しかったです。顔付きも色合いもナイス。

 

先に7、8寸アマゴが2尾釣れ。

その後ポイントが沈黙したので、仕掛けを少し変えたら、一気にガツッと喰ってきました。

ってことは、先に出たアマゴ達とほぼ同じ場所に居たけど、ずっと大きいイワナなのに、エサ取り競争では負けてるのかな?

いや、仕掛けを組み替えた後なので、どうなのだろう。

 

 

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このアマゴも良い。

太くて綺麗。少し秋を纏ってますが、夏色ですね。

瀬を下流側から打ったら、水中で反応するのが見えました。「イタダキ!」でアワセて捕れた魚。

こういうのは気持ち良いです。

 

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曇り空が切れ、晴れ間が覗いた時。

あるポイントで、6投して6回アタリ、釣果は5匹(アマゴ&イワナ)で、その内で尺上イワナが2尾と言う、ビックリがありました。

今釣行で、この一時だけは入れ喰い状態。(7尾目からは時間掛かりましたし、その後は元通りに)

 

全体的に厳しめな日に、何が起きたのだろう? 天気以外には目に入る変化は無かった(と思う)。ずっと上流で雨が降ったとかかな。

 

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季節の恵みの収穫も楽しみ。

山菜にキノコ。これらも含めて、私の釣行です。

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ミズ(ウワバミソウ・アカミズ)の実(ミズコブ)は、秋口の美味しい山菜。

 

 

同日で行ける範囲でも、季節の進行は結構違います。

植物やキノコの発生・成育を観ると、それがよく分かり、魚達の動きも連動している、と私は考えています(植物もキノコも魚も個体差がありますが)。

それに気温水温など、その日その時の条件もしくは時間帯で、魚達は動きを変えている。

 

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自然条件と、魚のタイプ。

狙いの魚は夏色か秋色か、それはどこの釣り場でどんな場所で、どんな状態なのか?

夏痩せしてたり、太ってたりと様々。

それと今時期大事なのは、魚が秋の産卵態勢に入るタイミングには、同河川でも個体差があること。

 

そこにこちらが道具、釣り方、場所を選んで臨む。組み合わせは無限大ですね。

 

答えがあるようで、しかし追い切れない(私では)。

釣行ごとに好釣も不釣もあるし、毎回のように謎や不思議(疑問)が現れます。

だから何年やっていても飽きることなく楽しいです。狙いの魚が出てくれれば、一つ答え合わせが叶った、という事かなと。

 

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色んな河川を少しづつ釣ってみて、気付いたことが沢山ありました。

植物も魚達も、秋入りしつつもまだ夏を引いてる。その進行を各所で体感したことが良かった。

 

 

一河川に腰を据えて見えることもあれば、複数河川を廻って見えることもあります。

私が今年採用してるのは、後者。

それと連荘釣行だと、前日比が加わり、尚更観察が出来ますね。

 

年ごと、日ごとに同じ条件は2度と無いですから、パターン化は無理としても、河川ごとの傾向はありそうです。

 

魚の移動を見失い易い今の時期に、良い経験(考察)が出来た夏休みでした。

 

 

 

 

 

2022年8月17日 (水)

渓魚の土用隠れ?と夏の山遊び

毎年、夏〜秋に掛けて、魚が何処かに行ってしまったのか?と思う場面に出会います。

 

今回訪れたある河川。

絶好ポイントでも何も起きず。いや、時折小さな魚が出てくれるのだが。

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釣りが厳しい時の自分って、↑こんな顔つきになってんじゃないかな(笑)。

 

 

勝手な想像では、魚が移動(遡上)モードに入ってるなと。魚全てがそうじゃないハズ、なんだけど。

猛暑に加えて、お盆(夏休み)シーズンで、釣り人が多いことも関係アリでしょうね。というか、そっちが理由の本命かも。

 

 

・・分かってますよ。

こういう分析は、もっともらしい言い訳です(笑)

行き先をしくじった、ワケですが、河川選択には理由がありまして。

 

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同じ日でも、別の場所では様子が違ったりします。

気温、水温も、季節の巡りも地域差がありますからね。最近は降水量も地域ごとにマチマチですし。

撃沈河川の前に入った所では、まずまず釣れたりもしました。

 

 

降水量と言えば、どうも私の休日って、今年は増水の恩恵を受けないんですよね。

今シーズンは1~2回程度、水走りの良い日に当たりましたが、その時は濁りで苦戦して。

増水河川の釣りが好きなんですけど、好みの状況に当たらないんです。例年、何回かはそんな日に釣行してるのですけどね。

 

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今年は春先から、毎回の釣行内で、標高や地区を変えて、魚の動きの違いを観察してきました。今回は3地区。

体は一つだし、時間帯による違いまでは分かりませんが。

 

季節や気候の条件を考え、本流・支流、また支流なら右岸側・左岸側、標高の高低など、全ては無理ですが、情報集めをしてるのです。

 

これ、良い場所を連続で引けると楽しいですけど、外れを引くと結構大変。

それもこれも情報収集ではあるんですけどね。

 

 

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私の場合は、そこに山菜やキノコが加わります。

「渓流釣り、山菜、キノコはワンセットで山渓の遊び」と以前聞きましたが、本当にそうだなと。あ、これは私の趣向には当てはまる、って話です。

 

 

山菜・キノコは地域差が非常に大きい。これらは数年単位で発生状況を見続けないと、データ化は困難です。

地域ごとの環境の違いと季節の進行を見るには、とても良い観察材料です。渓流釣りは自然条件の影響を強く受けますしね。

 

同じ地域の山渓を見続けることと、行動パターンを変えて別地域を見ること。どちらも面白く、興味尽きません。

 

 

夏は水が温い河川はどうにも厳しい・・。

こんな時はついつい、竿を放って、キノコの山をごそごそと歩きがちなんですが。

でもやはり、渓流の釣りが私には一番楽しいです。

 

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チチタケが沢山採れました。渓流釣りが一番なのは確かでも、キノコも楽しいです。チチタケは外せない夏の楽しみの一つ。

 

これを油と絡めるととても美味しい。これだけあれば、しばらく食卓で戴けます。

 

 

情報集めが主なのか、釣りが主なのか。または山菜キノコが主なのか、自分でもよく分からなくなりますけども。

その時期にしか出来ない山の楽しみを追うことも、私にとっては渓流釣りの一部なんですね。

 

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結果として今回は、夏キノコにはまずまず出会えました。何やと書きつつも、魚も釣れたことだし。

 

逆もあって、「一応」と思い、見に行った河川があったんですが、足を着けた際の温さに、「こりゃ無理だ」とすぐ撤収した場面もありました。

それと良型期待で本命視してたポイント(河川)で空振りしてしまい。そこは例年、夏時期でも水温がそこまで上がらないんですね。

しかし好場所で粘っても、チビッ子が一尾と言う・・。その前後区間も全然ダメ。

まぁ、足跡がベタベタでしたから、致し方なしかと。しかし・・もうちょっとこう、反応あっても良さそうなんですが。

これらの「読み違い」が反省点です。

 

 

夏から9月末で禁漁になるまで、魚達の移動の追跡が難しい季節。

腰を据えて、狙いの河川を釣るか。複数河川を廻るか。しばし考えないといけません。

良い降雨の時に休日が当たって、温い水を冷やしてくれたらなと思います。

 

 

 

 

 

 

2022年8月10日 (水)

夏休み親子釣行

毎夏、親子での釣行が恒例です。

しかし今年は息子が高3の受験生。

塾や部活やと忙しく、一緒に出掛けられるのは今回のみ。そこで一泊二日で、山渓を遊びに行きました。

 

 

 

天候にも恵まれ、楽しかったです。

釣りの方は、場所と時間帯によりけりで。良く釣れたり、また釣れなかったり。

 

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トリカブトの花

綺麗です。「夏」って感じがします。猛毒ですけどね。

 

 

この数日、大雨が降った地域、全然大して降らない地域と様々。

(大雨の地域では災害発生のニュースが出ていて、福井、滋賀など、被災地にはお見舞い申し上げます)

私のよく行く岐阜県内の釣り場でも、エリアにより降雨の有無で、状況がかなり違うみたい。

 

 

猛暑の時期は、場所選びは重要で。

日中の気温水温が上昇する時間帯は、場所を誤ると厳しい釣りになりがち。

 

幾つか息子のリクエストがあり、私が計画をしたわけですが。

思いの外、水が温い渓に入ってしまって、悪戦苦闘するハメに(汗。

どうやら暑気の影響が強く、降雨の影響は少なかったみたい。

 

こんな時には、厳しさを突破するべく頑張るのも一手ですが、見切りをつけて場所移動をするのも選択肢なんですね。事前に第二案、三案の計画をしておいて良かった。

 

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息子はルアーと延べ竿の両刀で、まずはルアーから。

その後、延べ竿に持ち替えたら尺上イワナが。

 

 

良いね。

サイズだけが価値じゃないけど、良型はやっぱり嬉しいよな。

幼少時から変わらない、魚を釣りあげると毎回、本当に良い笑顔の息子。

 

ちなみに息子がルアーの時、テンポを合わせる?為に、私はテンカラを振りました。

そんでまずまずの良型を掛けて、しかし息子の目の前でバラすと言う失態・・(苦笑。

 

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途中でサッと雨が降りまして。

チョットの事なんですが、それで暑さが少しでも引くと、渓魚の反応が途端に活発に感じたりもします。

 

 

朝の涼しいうちはよく釣れて、太陽光線が出始めたら、サッパリになったり。

そんな時でも実は、釣れないだけで、水の中には魚は沢山居ますからね。

 

状況の変化から、魚の反応が出るのを見ると、いかに普段釣れてないかが良く分かります。真夏はそうした状況変化が顕著ですね。

 

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遡上系の魚たちに婚姻色が出てきました。

今はまだエサを追ってくれますけど、この猛暑が抜ける頃には、いよいよ気難しい秋の釣りが始まります。

 

 

今回はアマゴ達が元気でした。

そこへ行くとイワナはイマイチな感じで?

それと婚姻色が出始めたアマゴは、泳ぎ方が夏よりも秋に近い個体が居ます。掛かってからの抵抗が違うんですよね。もうそんな時期か・・。

 

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釣りに集中したいのですけど、子連れの時はやや控えまして。

息子が先攻で、私は後ろから要所要所で竿を出す感じ。

 

 

それとキノコ!

夏キノコの盛りで、行く場所次第ではゴソゴソと出てるんですよね。

魚も釣りたい、キノコも採りたい。でも行き先は息子のリクエスト優先だし。

 

 

息子はアカヤマドリタケを初めて見たんですが、大きさにビックリしてました。あまりにデカいと虫食いが多いので、そこそこサイズだけ選んで採取です。

私一人なら、今時期には行かない場所で見付けまして。

ここは息子のリクエストがキノコ採りにハマりましたね。

 

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痩せ気味の魚が混じる真夏に、パンパンに太った魚も居る。

これは息子が釣りまして、瀬をよく走って、楽しそうでした。

 

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こちらは息子がチビッコアマゴを釣ったポイントで、交代した私に。

 

う~ん・・長いけど痩せてるな。

雨降って増水したら、またバリバリ食べてくれると期待。

 

 

 

何ヵ所か移動して回ったところ。

その道中、が出ました。

 

「おい!熊だ熊だ!!」って私の方が大興奮(笑)。

 

今年は私もまだ出会ってなくて、息子は初の遭遇です。

 

 

いや~、探しても見られるモノじゃないし。

実物の大きさ、雰囲気、百聞は一見にしかずで、アウトドア好きな息子には、野生獣(熊)は出会っておいて欲しかったんですよね。これから何度も出会ううち、どんなシチュエーションでどんな個体だったかとか、その対応を覚えてくれれば。

毎回ながら、熊の方が走って逃げちゃうんで、写真に撮れないのが残念・・。

 

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細っそりした、大型も居ました。40にチョイ欠けるサイズ。

やっぱり、猛暑の影響は個体により出てますね。

 

それなりのサイズが掛かると、「おー!あるある!!」って親子で大騒ぎです。「ある」とは、「尺以上ある」の略(笑。

 

 

 

酷暑の夏休み。

暗いうちから車を走らせ、日の出の時に見た山の景色が綺麗だったな、とか。

休憩時間に湯を沸かしてカップ麺を作り、その際に採れたキノコや山菜をトッピングして舌鼓、とか。

 

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主目的の釣りも勿論楽しく。

山渓の様々なもの達にも出会えました。

 

高校性の息子と、こんなふうに遊べてる事が、釣果より収穫物より何よりも嬉しい親馬鹿な私。

 

 

あちらこちらと飛び回り、帰って来てから筋肉痛がヤバくて(笑。

 

楽しい夏休みだった。

今夏も良い思い出が出来たことに感謝。

息子の受験が終わったら、また一緒に遊びに行こうと想います。

 

 

 

 

 

2022年8月 3日 (水)

猛暑と釣りの工夫

私は夏は好きですが、暑過ぎはちょっと・・。

連日、熱中症警戒が呼び掛けられています。こんな時は、山渓も暑くて、渓釣りには厳しい。

それでも、水に浸かるのはとても気持ち良いです。

 

 

・・・・・・

 

先に結果を書くと、「条件の割に、まずまず好釣」でした。

かなりキツい内容になるかと、覚悟しての釣行でしたけども。

 

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ソバナの花が咲いてます。

盛夏ですね。この花が咲く頃、釣りが難しい日が多くなってきます。綺麗なんだけど、何となくあまり出会いたくない(笑)。

 

 

 

やはり予想通り、釣りはシビアでした。

 

「何か」が合わないと、全く反応が得られません。逆に、「何か」が当たると、ポンと魚が出てきてくれます。

 

釣れても釣れなくても、「?マーク」の点灯率が高めな釣行。

 

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場所、時間帯、それに釣り方。

 

好ポイントでもまるでダメだったり。でも「何か」を変えた途端にドン!と来たり。

それを直ぐに見極められないから、我ながらヘタだな、とか。

しばし粘って、更に時間を開けてリトライした結果、してやったり、とか。(そんなことが、今回は数度ありました。)

最終的に釣れればヨシ、ですが、沈黙したままのポイントは、どうしたものかと?

 

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7月後半〜8月頃、食欲不振のお魚さんが居るようで、時折やけに痩せた個体が出ます。

人間と一緒で、夏バテするのですかね?

ただし個体差があって、みんな痩せちゃうワケでもない。

 

今年は空梅雨だったし、山間の降水量が少ないし、そこへ来て猛暑で、しっかり喰えてない魚が多いかも。

 

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今回の釣行では、細長いイワナが何尾か釣れました。

イワナもアマゴも釣れたら、撮影するのも楽しみですが、あまりに痩せてると、ねぇ・・。

一応、記録として数匹、写真に残してみました。体力なさそうだし、ちゃっちゃとリリースです。(でも「尺は超えてるぞ」とかカウントしてる自分が居ます・笑)

 

 

単純に考えて、あまりエサを食べてない魚が、何で釣れるのだろう?

これは以前から、夏場の疑問。

実際に私が釣れない場所には、本当に絶食中の魚も居るのかな?

これの一つの想像からの回答は、「自然の流下物でなく、釣りの仕掛けだから喰った」です。合ってるか否か、分かりませんが。

 

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また、痩せてない魚はしっかり食べてるハズなのに、何でアッサリとは釣れないのだろう?

こちらの場合は「釣りの仕掛けだから喰わない」のじゃないかな。

 

 

雨が少なく、水の動きが弱いこの頃。

それでも釣り人は来ますから、魚達もナーバスになってることでしょう。

こんな釣行日は、「いかに読むか」に掛かってる、と思います。

 

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魚が痩せてるか・肥えてるか、それは私では事前には全然分かりません。

出てきてくれた魚の姿と、その時の反応から、次の作戦を考えるのが精一杯。

 

↑この魚は元気が良くて、「下られたらヤバい」場所で下られて、久しぶりに川の中を走りました。

こういう所がドン臭いんだよな・・でもそれで何とかなるのも経験の賜物かと。

何ともならずに、バラしたりもしますが(笑)。

 

 

同じく釣るなら、サイズとコンディションの良い渓魚が釣りたい。しかしそれが、読み通りに中々成らなくて。

出て来てくれると「よぉぉっっし!!」とやるのはいつも同じ。

 

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一度釣ったポイントに戻って再挑戦したりするのは、幾つか理由があります。

 

私は一般的な渓釣りの対象河川の、それなりのポイントには、「必ず魚が居る」と考えています。

反応が無いのは、居ないでなく、釣れないだけ。勿論、仕掛けを打った場所には居ない事があるでしょうし、その数が多い少ない、サイズが大きい小さいはありますけどね。

 

 

無反応の際、粘り倒すのも一案ですが、シビアな状況でこれをやると、時として魚のスレが一層進むのではないかと思うんです。

同じ粘るなら、仕掛けを変え、釣り方を変え、魚の目先に変化が欲しい。「何かを変える」のは有効で、一通り探り終えてからでも、追加で魚の反応が拾えることがあります。

 

理由は分かりませんが、その日・その時間帯・その個体に当たりの釣り方があったりするようで。

しかしそこが正しくても、魚が仕掛けにスレてからだと、釣りが更に難しくなる。それならいっそ場所を休ませて、時間帯を変えるのもアリだなと。

しばし時間を空けてからなら、先に沈黙していた狙いの場所から一発で、なんて事も起こりますしね。

 

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ちなみに今回は、どの魚も浮いていなくて、底石にベッタリと張り付いてる感じがしました。

だからと言っても、ドカンと沈めたら喰ってくるほど甘くもなく。

底スレスレに、フンワリと送り込むように?文章表現が難しいですが。今回は運良く幾つかを当てられて、釣果が出ました。

 

しかしこれがまるでダメな日もありますからね。特にこの猛暑の夏〜秋。

 

 

こんな日、ドライフライ専門の人なんかだと、どう攻めるのかな。

それで出てくる魚が居るなら(居るでしょう)、私が反応させてる魚なんて、ほんの一部の中の一部なんでしょう。

 

 

 

釣りの上手さとは、求める成果に対して、的確な選択をする事と、それを実行する技術力、なんですね。厳しい状況でも、少ない手数で結果を出せる人は上手。

 

私自身、釣りの技術は大したことは無いです。

それでも経験値だけはそれなりにあって、状況判断はある程度はできるつもり。

中々釣れない魚を釣る技術力が足らないので、色々考えて、工夫するのですね。それで結果が出ると、とっても嬉しい。

 

変な言い方ですけど、中々結果が出なくて、散々頭を使った方が、一尾釣れると嬉しいのは確かなんです。それが良型なら尚更。

 

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チチタケ

 

釣りの方が中々難しくも楽しい展開なんですが。

盛夏になると、山のキノコも騒がしくなるんですよね。これもまた外せない楽しみ。

こちらは雨待ち、と言ったところで、まだまだこれからっぽい。

 

 

もうしばし、各地で猛暑の予報。

まとまった雨が来そうになく、釣りの方はもっと厳しくなるんじゃないかな。

シビアな中でも打つ手が見付かるよう、楽しんでいきたいです。

 

 

 

 

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